第98話

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2020/10/04 08:58
SCside





ぽた…




ぽた…






手に伝うこれは…水?


温かい…とても…




.







.





「…、…ス!!クプス!!」


SC「!?な、何…?!」




強く揺さぶられて体を起こす

あれ…俺、寝てたんだ



目を擦り、眠気を覚ます




JS「あなたがいなくなった…、」


SC「…え?」


JS「あなたがいないんだって!」




ジスの言葉に一気に頭が覚醒していく

握っていたはずのあなたの手は無く点滴の針はぶら下がったまま

ポツポツと血の跡がシーツに染みを作っていた




JS「今みんな探してる。車も無いし、怪我もしてるからそう遠くは行ってないはずだけどって、ちょ、クプス!!」




ガタッと音がして椅子が倒れた


なんで…?

なんで…っ




SC「あなた!!!」




病院内で大声を出し途中で怒られ




*「スンチョルだ!」




携帯を向けられて写真を撮られ




SC「あなた!!!!」




でもそんなの気にしてられない



あなたが一人でいるんだ

何も知らないこの場所で一人

きっと怖がって泣いてるかもしれない

早く…早くあなたの所へいかないと!


病棟も食堂も広場も

どこを探してもあなたの姿は見えなくて

このまま闇雲に探してもダメだと足を止める

頬を汗が伝いぽたっと床に落ちていった




SC「くそっ…」



ぼた…



ぽた…




さっきまで見ていた夢

膝についていた自分の手が目に入った



SC「っ…」




"くぷす"




そこには濡れた痕が残っていた

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