第7話

#6 情熱の赤い炎と悠久の青い針
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2021/03/13 01:10
そらびび
そらびび
クッッソ…
(目眩しか…面倒臭い…)
そらびび
そらびび
俺はこーくと違って頭脳戦は苦手なんだよッ!!
そらびび
そらびび
だからさっさと死ね…!
こーくを倒した事公開しながら逝くんだな!
莉犬
莉犬
愛する親友の為ってか、お綺麗な友情ですね
(一応砂埃立てて視界は防いだけど…
ここからどうすればいい…)
莉犬
莉犬
生憎様だけどこっちも親友潰されたんだよ
お前の親友になッ
そらびび
そらびび
…弱いのが悪い
莉犬
莉犬
その言葉そっくりそのまま返すよ
莉犬
莉犬
弱い相棒に言っといて。
『お前ら2人とも頭悪いんだな』って言ってたって
そらびび
そらびび
な…ッ
莉犬
莉犬
(感情的になって蹴り入れてくんのね。
左に避ければ当たらないと。)
ガッ
そらびび
そらびび
(読まれた!?右から蹴る動きは隠してたのに…)
そらびび
そらびび
(そうだ…確かこーく言ってたな。
『莉犬は赤い髪で心読めたりするから馬鹿のお前は戦わない方がいい』って。)
そらびび
そらびび
おっけーおっけー。
了解把握ね
莉犬
莉犬
…?
そらびび
そらびび
俺ってさ、本当に頭悪いんだよね
そらびび
そらびび
(無心になれ…無心に…奴を仕留める事だけ考えろ)
莉犬
莉犬
…!?
(嘘、思考が消えた…)
莉犬
莉犬
(でも大丈夫、行動も全てお見通しだ)
莉犬
莉犬
はっ!
そらびびを跳び箱の様に蹴りあげ高さを取る
A0I
A0I
…未熟
莉犬
莉犬
(しまった近い…!飛びすぎたか…?)
A0I
A0I
なぁ知ってるか?
化学の原点ってガラスなんだぜ?
莉犬
莉犬
…え?
A0I
A0I
それでも沢山使われてるんだ。
つまり原点にして頂点って訳だ
A0I
A0I
つまり…原点にして頂点の俺にお前らみたいな二番煎じは敵わねぇんだよ
莉犬
莉犬
(何が言いたい…?行動のヒントを教えてるのか?それともただの自慢か?)
莉犬
莉犬
(来る…攻撃…!)
莉犬
莉犬
(前…いや後ろ…?攻撃の方向が定まらない…)
A0I
A0I
俺の能力、知ってるか?
莉犬
莉犬
ガラスを操…ハッ
(まずい…そういう事か…)
A0I
A0I
気付いたか、そう。
お前はもう手遅れなんだよ
パリンッ
四方八方のガラスが割れ全てが莉犬に向かってくる
莉犬
莉犬
うわぁぁぁッ!!
(苦し…息を吸うとガラスの粒子が喉を傷付けて…息ができない…)





『莉犬!お前は出来損ないじゃない!』
莉犬
莉犬
…え?
『出来損ないならなんで此処に、トップに来れたんだ?』
『それはさとちゃんが守ってくれたから…』
『違う。ここまで来れたのは…莉犬の実力だ』
『莉犬なら…絶対大丈夫だ』
莉犬
莉犬
(絶対大丈夫…)
『莉犬には…』
莉犬
莉犬
(他の誰にもない…)
『絶大な勇気があるから』
莉犬
莉犬
絶大な勇気があるから。
莉犬
莉犬
(そうだ。こんな所で諦めちゃダメ…
俺は…6人の中で最弱でも)
莉犬
莉犬
俺は…苺鈴のトップだ!!!
A0I
A0I
…ッ
ズサッ
莉犬
莉犬
(目で見るな。感覚で見ろ)
莉犬
莉犬
(それが…俺の力だ…)
そらびび
そらびび
…!
莉犬
莉犬
先に…お前を潰す
そらびび
そらびび
そんな傷だらけでか?無茶すんなよ、ガキなんだから
莉犬
莉犬
な…ッ
莉犬
莉犬
これでも22だよぉぉぉ〜ッ!!💢
そらびび
そらびび
お前こーくと同い年かよッ!
莉犬
莉犬
一緒にすんな!!
そらびび
そらびび
一緒にしてねぇよ!
お前みたいな奴こーくの風上にも置けねぇ…
そらびび
そらびび
同類項にすんじゃねぇよ
莉犬
莉犬
(また…目が変わった…)
莉犬
莉犬
(こーくを蔑まれると怒るのね、理解理解)
莉犬
莉犬
…あれ
莉犬
莉犬
(何か…見える…)
莉犬
莉犬
(2人の奥…朱色の光…)
タッ
高く飛び上がり光に向かって走る
そらびび
そらびび
逃げんじゃねーよ!!
莉犬
莉犬
(現実には無い…心の目でしか見れない物…?)
ユラ…


特に何か考えた訳じゃない
だけど何故か口からその言葉が出てきた
莉犬
莉犬
情熱の…赤い炎…
朱色の光に掴みかかった時
ジュッ…と音を立てて胸の中に消えて行った
莉犬
莉犬
…え?
体が火照る感じがする
体温が上がって
力が抑えられない
莉犬
莉犬
なに…これ…
莉犬
莉犬
炎…?
そらびび
そらびび
へ…?
そらびび
そらびび
(火!?待って聞いてませんが!?
俺昔火事あって仲間の使う火以外は怖いんだけど…)
莉犬
莉犬
…そうだ
莉犬
莉犬
これ、何かわかんないから…実験台になってよ。
そらびび
そらびび
え…?
そらびび
そらびび
(わかんないの?なんで自分でわかんないの?
自分の能力とか俺でも把握してるぞ?
俺はなんだっけ、あ、そうだ)
そらびび
そらびび
時空、操るのか
ポツリと呟いた途端時計のような魔法陣が現れる
莉犬
莉犬
は…ッ!?
そらびび
そらびび
あれ、止まった?
そらびび
そらびび
莉犬さん?生きてますか?
時間を止めたことを理解せず固まった莉犬を不思議に思い続ける
そらびび
そらびび
あ、そだ。
縛っとこ
髪を解き水色のリボンの髪留めで手を結ぶ
そらびび
そらびび
はい。おっけー
そらびび
そらびび
…あ…れ…?
そらびび
そらびび
(なんか…体が重い…)
『お前は俺が居る時以外に能力使うな』
そらびび
そらびび
(確かそう言われてたっけ
こーくから言われてたのに…すっかり忘れてた)
そらびび
そらびび
(こーく居ない時に使って…あんなに悲しませたのに)
そらびび
そらびび
…なんで…悲しんでたんだっけ。
そらびび
そらびび
わかんないや
『…戻れ』
そらびび
そらびび
…え?
『魔法陣に戻れ!』
『このまま倒れてたら…死ぬぞ…?』
そらびび
そらびび
誰…
『今はそんなのどうでもいい!早く戻れ!』
そらびび
そらびび
(どっかで聞いた事ある声…)
そらびび
そらびび
(動きたいのは山々だけど体が痛くて冷たくて…動けないんだよね)
そらびび
そらびび
『びびくん?聞こえてる?』
そらびび
そらびび
…こ…く…?
『お願い、早く戻って…後はA0Iさんに任せていいから…』
『これ以上同じ事を繰り返したくない…』
そらびび
そらびび
同じ事…?
『早く…ッ』
そらびび
そらびび
(声…震えてる?泣いてるのかな…)
そらびび
そらびび
大丈夫だよ。俺は死なないから
そらびび
そらびび
(頭…ガンガンする…)
フラフラの足で水色に光る魔法陣へと歩く
そらびび
そらびび
(…戻れ)
サァ…ッ
涼しい風が吹き莉犬が動き出す
莉犬
莉犬
え、うわ…ッ
ドテッ
莉犬
莉犬
(何、縛られてる?なんで…)
莉犬
莉犬
(そらびびの仕業か…?)
…ドサッ
莉犬
莉犬
…え?
そらびび
そらびび
はぁ…はぁ…カハッ
莉犬
莉犬
なんで疲れてんの…
A0I
A0I
そ…そらびびさん!?
莉犬
莉犬
あ…おい…
A0I
A0I
ちょ…使ったんですか!?
そらびび
そらびび
な…を…
A0I
A0I
能力ですよ!こーくさんが居ないのに使ったんですか!?
そらびび
そらびび
…うん
A0I
A0I
な…ッ
お前…何したんだよ
莉犬
莉犬
え、俺?
A0I
A0I
そーだよ!!
なんかしただろ!なんか言っただろ!
A0I
A0I
でなきゃ…
莉犬
莉犬
(心当たりないんだけど…何?なんで俺責められてんの)
A0I
A0I
…ッもういい!
そこで大人しくしてろ!
手を莉犬に向け荒いガラスで簡単な牢屋を作る
莉犬
莉犬
(うわ棘痛そー…)
そうするとそらびびを抱え本部へ走って行った







莉犬
莉犬
なんなんだかなぁ…


__________________続く

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