とは言っても。私が作ってた漫才は私がネタをやるつもりではなく、私がつくりあげた架空の漫才コンビ用に書いたものだ。こんな根暗で性格の悪い私と何を考えてるか分からない松永がやるようた漫才じゃない。
ネタ作りは難航しそうだ。
噂をすれば(?)松永だ。
ネタのことを考えていたから全く聞いていなかった。それに、松永の声が小さくて聞こえないし聞く気すらなくしていた。
どうせ、ほかの芸人さんがやっているような浅はかなボケに適当なツッコミを加えたものだろう、と思っていた。
けれど、彼が渡すメモを見てそんな考えは全て無くなった
お世辞でもなんでもなく、心の奥底から出た言葉だった。
松永が作った漫才は、私が今まで作ってきたものとは違う何かを感じた。これだ。私たちがやるべき漫才。細かい所調整していけば絶対面白い。
今まで自分で漫才を作ってたけど、「この漫才を私がやりたい」と思ったのはこれが初めてだった。
*久々の更新でごめんなちゃ風邪ひいて寝込んでてw
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!