その甘い声でもっと私の名を呼んで。
「あなた………ッ」
全てを私だけのモノにしてしまいたい。
その視線も、吐息を混じらせた甘ったるい声。その腰遣いも全て。
「甘いのは声だけでいいの………」
もっと縛って、もっと私を見て、もっと虐めてほしい――――。
彼の言葉が私のアソコをじんわりと汚す。
“感じてるの?”とか
“あなたちゃんって意外と淫乱だね”とか
“エロい君も好きだよ”とか………。
“このまま俺に堕ちちゃいなよ”………とかね。
「ッあ、ぅん……ンッ、ハァッ、やァ………ンッ」
「………あなたちゃんってエム?」
私のアソコに咲く蕾を捏ねながらふと彼が何気なく訊ねてきた。そんなものに応えられる余裕などどこにもない。私は腰を浮かせながらただただ喘ぎ声を出るがままに漏らす。
「ねぇ答えて?」
「ッはぁぁ……ッ!」
蕾を力一杯に握られ、痛みと共に電流のような快楽の周波が私の身体を駆け巡り、思わず悲鳴のような声を張り上げた。
「ねぇ、どっち? 好き? 嫌い?」
「ああ……ッ、ック、あ……フッ、ん……ッ……」
「ん?」
気持ち良くて苦しい。何故彼はこんな状況の私にわざわざ問いかけてくるのだろうか。苛立ちが煮え立ってきた。
瀕死状態の魚のように口をフカフカと開閉する私に、嘲笑いながら彼が耳元で囁いた。
「今にも死んじゃいそうな顔だね?」
正直、天国にいるような今の状況のまま朽ち果てるのも悪くは無い。いや、いっその事このまま彼と共に果てて行けるのなら―――。
「私、今すぐに死んでも構わない」
「……………正気かよ」
鼻でクスリと笑った彼が、嬉しそうに口元を緩めながら私の首に手を掛けた。
もしかしてこれ、“首絞めプレイ”ってやつ?
まぁ、気持ち良くなれるのなら何だっていいけれど。
ああ、本当……これだから気持ちイイ事は止められないのよ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。