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第1話

第1;また……
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2020/03/28 11:17



朝早くから、屋上に誰も居ないことを確認して、柵を乗り越えた
琴橋  奏穂
琴橋 奏穂
コレで、死ねるのかな?



風が、俺を呼んでいるのかのように、強く吹いた……
琴橋  奏穂
琴橋 奏穂
待っててね、お父さん、お母さん
今から、俺も行くからね!
女の子
女の子
待って!


後ろから、女の子の声が聞こえた気がした



俺は、屋上から落ちた


高いところから落ちると時間がゆっくりになるって聞いたことがあったが、本当だった





落ちるのに、そんな感覚がない不思議な時間だった



最後に空でも見たかったから上を見たその時!
女の子
女の子
待って!
琴橋  奏穂
琴橋 奏穂
なんで?なんで?君も落ちるの?
女の子
女の子
好きな人と一緒にいたいのは当たり前でしょ(ニコ)


この時、初めてこの子を守ろうと思った
だけど、間に合わずそのまま下に落ちていった
ビシャ!!!!


1番嫌な音……
また、俺は死なずに、大切な人を無くしてしまった……

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