一日デート対決1日目。
今日は有哉くんとデートする日。
(なんか浮気しているみたいで嫌だなぁ…。)
私が右手首につけているのは、有哉くんが言っていた
私が何回胸キュンしたかが分かる装置らしいけど、ほんとにこれで分かるのかな?
駅のホームから出ると大きく手を振って
私の名前を呼んでいる有哉くんがいた。
(なんか恥ずかしい……/////)
やっぱり、なんか怖い。
私はつい考えてしまった。
いつもなら隣に良平くんが━━━━━━━━━━
いやいやいや。今はコッチに集中しないと……。
すると有哉くんは私を優しく包み込んだ。
こ、こんなことされたら…/////
胸がキュンってなっちゃう……/////!
有哉くん、もしかしてだけど、
今、「良平くんはいないんだし」って言った?
ショッピングモールって正直イヤだった。
でも、「○○に行きたい。」とか、「○○はニガテかな。」とか言えない。
(良平くんだったら………。)
私はついつい考えてしまった。
有哉くんが連れてってくれたお店は、
ほとんどイマドキ女子が行きそうなお店ばっかりだった。
(私、こういうのはニガテなのにな………。)
夕方になった。
何故か今日はいつもより時間が遅く感じた。
有哉くんのデートは、静かに終わった。
私は部屋に戻って軽く着替えていると、電話がかかってきた。
プルルルルルルルル♪
良平くんはやっぱり優しいなぁ~……。。
(明日、楽しみだなぁ~(笑))
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。