ユーリたちの緊迫した状況とはうってかわり、レオンたちの方は呑気にスピードボール神殿を観光中だ。
古代建築であるエルピア式の円柱がいくつも立ち並ぶ古めかしい遺跡である。
この星の創造神といわれるイザルナギオンが祀られている処。
そんな厳かな場所にもかかわらず、お構い無しで写真や動画を撮りまくるエップ。
ユキホはボリボリ何やら食いながら歩き、噴水を見つけたスキャルバたちは水を掛け合って、ふざけたり、重要文化財の意味も価値も分からず、神を敬う信仰心の欠片もないようだ。
スズカが声を張り上げる
レオンは神殿を見渡す
そんなレオンをスズカは神々しく眺め、
“こういうときこそカメラを回すんでしょ”
とスプラに目で物を言う。
キャー~ーー!いないでしょう!いいわースプラ!その通り!
喜ぶスズカ!
さささ、レオン祈りを捧げて~ーー!と合図!
レオンはスッと祈りのポーズを決めると、
動画にカメラに撮りまくる
正統フォルティナ人を忌み嫌うスプラなのに家柄や血統で品格を問うとは思えない、心にもないことが上手に言えるんだなとクレインがムッとしている
さりげなく毒を吐くスプラ
宇宙神話に記されるヴァンブイサン・ダリオスは、炎を司る殺戮の神であるファイア メイの血しぶきより生まれし宇宙最強のバーサーカー!侵略と破壊の魔神と謳われ、その行く先々は常に戦禍によって火の海原と化した。
ブラッセルの祖先はこのダリオス神の子孫と言い伝えられている
スプラはルフィーの殺気立つ視線をクレインに受け流す。
そっちいっちゃうの?とレオンが頬笑む
撮影を止めて、真面目に語るスプラ
ハチは耳を塞ぐ。
神殿に響き渡るのが気持ちいい、スキャルバはいつもより声を張り上げる
張り切ってカメラを回すスプラの、不意をついて思いきり押さえつけるルフィー
ルフィーの目はギラギラと輝き 殺戮の味を求めるようにワールの紅蓮華の花火を咲かせていた。
スプラは憎むべき象徴とルフィーを睨む
スキャルバは口と同時に手を振り回す
ここでも野次馬が遠巻きにあつまってきていた。
ルフィーはそれを横目にスプラの襟首を掴みあげ 引き寄せた、
そう言うと乱暴に突き放す
クレインが間に入ってくるとスプラはその後ろにサッと隠れてから悪態をついた
そうだ!そうだ!とスキャルバも、ヒャーヒャー言っている
クレインを盾にして、頭だけ、ちょこちょこ覗かせる
ルフィーはスプラを捕まえようと手を出すがクレインがガードする
さあ、もうこれ以上面白い展開は無さそう?
と思うや否や、レオンはスッと三人に近づいた
「えい!」技あり!
クレインの手を掴むと足を掬《すく》い掛け、素早く突き飛ばす。
倒れ込むクレインをルフィーは、しっかり抱きかかえた
スプラも側に駆け寄る
クレインはルフィーの腕の中で、文句を言う。
※レオンに体術の指導をしているオブジェのことだ
ルフィーは苦笑い(;^ω^)
にっこり笑顔でレオンは三人を見下ろす…というか、見下すが適当かもしれない。
頷きながらガチ惚れの表情をさせてスズカが飛んでくる
キラリーン!!🌠
かわいいレオンがポージング!
キャーキャーといいながら、クレインたち 放置で、いってしまうスズカたち。
なんじゃかんじゃと他のみんなも、その後にぞろぞろと従う
クレインはひねった足を擦る
サッと足から手を離すクレインの様子を遠目からレイラが見ていた。
ぐいぐい輪に入ってくるスプラを殴るポーズで追い払うルフィー
今度はミレイユの後ろに逃げこむスプラ
キツい表情で睨んでもミレイユは可愛いい。
ルフィーは可愛すぎて直視できないヘタレだから当然のように目を反らした。
クレインに目をやると、情けないなと笑われているように思え、レイラのほうに助けを求める、毎度のことだ
レイラはいつも黙ってルフィーを援護した
ルフィーはがっちりとスプラの首に腕を回すとニヤニヤしている。
ミレイユに近づいた図々しいスプラを、そのままにして行くことはできない!
ぐいぐいと力が入るルフィー
クレインとミレイユも三人の後をゆっくりと続く
クレインは心配するが、ミレイユのほうは、仲良くしようとして偉いわルフィー!と、思い込んでニコニコしている、アホである
なにやら語尾に哀愁のようなものがある
そんな少し寂しげなミレイユを放っておけないのがクレインだ。
何か自分のできることを探す、お節介なクレイン
ミレイユは単純なので、超特急で明るい笑顔がもどってきた
なにか要らないことを言ってしまったような…へんな期待をさせるだけじゃないか?
寂しげな様子が気の毒で、つい。
でももっと悲しい思いをさせることになったら? どうするんだ!
あ~私はダメだなぁ((T_T))
ミレイユはもう すっかりご機嫌さんで、ユーリの事を一生懸命 語っている、クレインは その横で、にこやかに頷きながら、頭の中ではごちゃごちゃと自分を責め、嘆きながら歩いたとさ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。