街に女の悲鳴が響く
役人が悲鳴の方へと足を急がせた
血まみれの女の前に人ならざるものが1人…1匹居た
そいつは役人を見るとニィと笑った
瞬間、妖が役人を襲う。
間一髪避けたものの恐怖で足が動かない
妖はそう言うとニヤッと笑った
妖が役人に手をかけようとする
瞬間、妖の頭上から女の声がした
女は巨大な妖の頭の上にふわりと乗っていた
妖が女目掛けて拳を振るう
だが女はその拳をまるで桜のようにふわりと避けた
避けたと思えば女は役人を抱え妖と10mほど離れた所にいた
桃色の髪をした女はニコッと笑ってみせる。前髪が目にかかっていて顔はあまり見えないがとても綺麗な顔立ちをしていることは分かった
妖が女目掛けて突進する。
女はふわりと飛ぶと刀を抜いて妖の腕をスパッと切り落とした
女はフッとバカにするような笑いをし血を吹き出し苦しむ妖の首に刀をあてた
女はニヤッとすると名を名乗った
瞬間桜は妖の首をはねとばす。
妖の体がハラハラと灰になり消えた
桜姫はそうつぶやくと煙のようにその場から消えた
これは桜姫が妖主になるまでの切ないバトルファンタジー
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。