第13話

Jeonju
54
2021/09/23 14:02


ユト



みんな




E-TION
E-TION
やめろぉ…!!


巨大なムカデが、その触手を振り下ろす。




しかし次の瞬間、ユトの体が激しく光ったと思ったら、その背中から大きく真っ白な翼が生え、その触手を受け止める。


俺もユトも翼も無傷で、むしろ、その大きな翼がバサッと広がると、より一層ユトの体が光り輝き、ムカデは苦しそうな鳴き声をあげる。


そして、その光に触れた俺は、体がどんどん暖かくなる。

U
U
わ!僕、なんですかこれ??


本人も翼の存在に驚いている。


E-TION
E-TION
ユトお前…やっぱり天使だったのか…!
U
U
いやいやいや、無いです。はい。

ツッコミを受ける。


そうやって俺たちが冗談めいたやりとりをしていると、ムカデたちがゾロゾロと、俺たちの周りに集まってくる。


U
U
ひぃ!気持ち悪い〜(> <)
E-TION
E-TION
あぁ〜、ユトが嫌がってるじゃんか〜!
E-TION
E-TION
許せない!いけ!ユト!!やっちまえ!


いやそれヒョンが行く流れです、とまたもツッコミが入る。


しかしムカデたちは、俺たちを襲ってはこない。


いや、これは…。

E-TION
E-TION
ん?何だ??


ムカデたちはその触手を下ろし、
こちらをジッと見つめている。


そして、
巨大なムカデ
キュキュキュ、、キュ、、

1匹のムカデが、尖った触覚を鳴らし、鳴き声を発する。


そして、ユトの前まで来ると、頭をだらんと下げ、お辞儀のような仕草をする。

続いて他のムカデたちも、同じようにお辞儀の仕草をする。

U
U
これ…どういうことでしょう?
E-TION
E-TION
ユトに、お辞儀したんじゃね?

ユトはびっくりして否定したが、あながち間違っていないらしい雰囲気。


すると、遠くから吹雪に飛ばされそうになりながら、ガタガタ震える二人組…いや、三人の見知った人影が近付いてくる。




MK
MK
うぅ、、寒ぃ…チャンユニヒョン〜!ユト〜!
WYATT
WYATT
今助けるぞ〜!!


どうやってここに来たのか。二人がやってくる。


と、ムカデたちが、俺たちに壁を作るように集まる。

E-TION
E-TION
ユト…やっぱそうだよ。
U
U
みんなダメ!彼らは僕たちの友達です!

ユトがそう言うと、ムカデたちはキュキュッと鳴いたかと思うと、すぐに俺たちの後ろにまわる。


寒いですよね、と言いユトが二人に触れると、たちまち頬が赤らみ始め、寒がる様子がなくなる

WYATT
WYATT
わぁ、なんだ…?
ルキ
ほう…?ダルタウスの翼か…。
MK
MK
ルキ、知ってるの?

ルキ、と呼ばれた…人間じゃない!

タコみたいな足を持つ…妖怪?そいつが話し出す。

ルキ
俺と同じ、7大神格の一人。光を司る神だよ。
U
U
神…ですか?
ルキ
そうさ。君はダルタウスに魅入られている。ま、私はダルタウスとはウマが合わないから、君のその翼を見るだけで、ヤツを思い出してイライラするんだけど。
MK
MK
ってことは、ユトを気に入るくらいだし、ダルタウスって良い神なんだろうなー。
ルキ
なんだ、私が良くないみたいではないか。
MK
MK
え〜良くないじゃん!
ルキ
君ねぇ、それを言ったら私に魅入られた君こそ良くない人間なんじゃない?
WYATT
WYATT
いや、ミンギュンは良い子だよ。
MK
MK
良い子ってなんだよ…同い年なのにいつまでも子供扱いするなよ。
WYATT
WYATT
お前はいつまでも子供だろうが。
U
U
あのー、お取り込み中すみません。
早くリダズのお二人を探しません?


マンネがいつだって一番しっかりしている。

ヒョンたちは…ダメだこりゃ。

E-TION
E-TION
話脱線しすぎ。マンネを見習えよ。
E-TION
E-TION
とりあえず歩くぞ。
U
U
ヒョン、そっちじゃなくてこっちじゃないですか?
E-TION
E-TION
あ…ハイ。

ヒョンたち…俺も含め、やはりダメだこりゃ。

U
U
移動する手段がありませんね…。
WYATT
WYATT
と、なると、ルキ…。
ルキ
良いけど、主の寿命はちゃんと貰うよ。
E-TION
E-TION
寿命…?
MK
MK
そ。俺、ルキと契約したの。俺の寿命と引き換えに、なんでもしてくれるんだって!
E-TION
E-TION
マジかよ…お前よく契約なんて交わしたな。
MK
MK
だって便利じゃ〜ん。
ルキに連れてってもらう?
U
U
いけません!大切な命なんですから!歩くしかないですよ。
MK
MK
ふぇ〜無理だよ〜。
WYATT
WYATT
でもそれしか手段が…。


そう言っていると、ムカデがキュキュキュと鳴き始める。


どうやら背中に乗せてくれるらしい。

E-TION
E-TION
乗れるんじゃね?
MK
MK
わーい!

俺とミンギュンが乗ろうとすると、めっちゃかわされる。

E-TION
E-TION
あっ、逃げんな!
MK
MK
乗せてよー!意地悪!!
ルキ
あっはっは!そこのちっこい子しか乗せないってさ。
U
U
ちっこいって僕のことですか?失礼じゃないですか?僕だって好きで小さいわけじゃなくて、
E-TION
E-TION
良い良い、あいつぜってぇ友達すくねーよ。
ルキ
何か言ったかい??

タコ足を振り上げるルキ。

おーこわっ。

E-TION
E-TION
何でもないでーす。
WYATT
WYATT
とりあえず、ユトが最初に座るしかないんじゃないか?

ユトは無言でムカデを見つめ、ゴクリと音を立てて生唾を飲む。
U
U
座ると結構高いですよね…落ちそうですし…あとやっぱり見た目の怖さが…。
E-TION
E-TION
何ビビってんだよ!強くなりたいんだろ?
えーい!
サイくらいの大きさのムカデに、無理矢理ユトを跨らせる。

最初は悲鳴をあげていたが、観念した様に静かになった。が、


U
U
あぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!

ムカデなので、体の両サイドから生える何十本もの足が、波打つように順番に動き、歩いて行く。

その見た目のおぞましさ、そして俺らが思っていた2倍ほど早いムカデの移動速度。


ザザザザザ、というムカデの足音と、それ以上に大きいユトの悲鳴が響き渡る。


巨大なムカデ
キュキュ…キュ…

残りのムカデの、何だか申し訳なさそうに聞こえる鳴き声。


MK
MK
待って…俺やっぱルキに連れてってもらおうかな…。
WYATT
WYATT
ダメだ!!俺たちは一心同体だ!!
MK
MK
やだよ〜!まるで絶叫マシンじゃん!
E-TION
E-TION
おい!ユトどんどん進んでるぞ!早く決めろ!!出来れば俺も乗りたくない!!
WYATT
WYATT
ヒョン!ミンギュンの寿命と引き換えなのを忘れてるでしょ!?俺だってムカデには乗りたくないけど、我慢するしかないよ!!
ルキ
君たち…早く決めてくれよ…。
巨大なムカデ
キュ…キュ…
U
U
誰か止めてぇぇぇ!!!!!!


こうしてぐっちゃぐちゃの議論の末、俺たち3人も、ムカデの背中の上で悲鳴をあげることとなるのであった。
















J-US
J-US
ヒョジン…?



嘘だと言ってくれ。



ヒョジン
ヒョジン
父さん…。

俺は、遂に見つけてしまった。



第一部隊の監督として火星に飛び立った教授が、肌身離さず持っていたポケットの中のペンダント


その中に、一枚の写真



そこには、若い頃の教授と


俺の母と、幼少期の俺が写っていた。

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