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2021/09/10

第6話

Roma
宇宙探索本部 捜査チームマネージャー
じゃあ、気を付けて行くんだぞ。


俺たちは、1週間の共同生活を終え、遂に宇宙探索へと飛び立つ。


MK
MK
やばい…やっとこの時だぁ!夢に見た宇宙!!
ヒョジン
ヒョジン
あぁ!もう、落ち着けっての!!
U
U
もう…無邪気なんですから。
E-TION
E-TION
ヘマすんなよな。
WYATT
WYATT
はぁ…まったく…。


俺たちは、共同生活の中で次第に打ち解けてきて、関係性も悪くはなくなっていた。

が、やはりスンジュンが未だに心を開かず、全員の起きてから寝るまでの行動を、細かく監視していた。


J-US
J-US
宇宙探索に相応しくない奴がいれば、早急に本部に報告だ。
ヒョジン
ヒョジン
そんな心配要らないだろ。
J-US
J-US
ふん。命に関わる仕事だ。それを理解してないのなら、とっとと帰ってもらう。


はぁ…まだそんなこと言って…。






E-TION
E-TION
ヒョジニ、ちょっといいか?

宇宙に飛び立つ3時間前。各々が準備を終え、体力温存のために栄養剤を飲み、仮眠をとっていた。

俺も寝ようとして床の布団に横になっていたのだが、起こして申し訳ないと言いながら、チャンユンに話しかけられる。


ヒョジン
ヒョジン
ん?チャンユンか。大丈夫だ。どうした?

チャンユンは、短く言う。

E-TION
E-TION
俺ら、スンジュンに嫌われてるだろ。
ヒョジン
ヒョジン
…。
何と答えたら良いのか。


ヒョジン
ヒョジン
あぁー…なんて言うか、あいつのヒョンが、第一部隊のメンバーなんだ。
E-TION
E-TION
え、マジかよ…。


やはり、スンジュンはヒョンのことを、みんなに言っていないらしい。

チャンユンは、驚きで目を丸くした。


E-TION
E-TION
じゃあつまり、自分はヒョンを死ぬ気で探しに行くのに、俺たちが不真面目に見える、ってことか?

スンジュンの思うことに、相違ないと思う。


ヒョジン
ヒョジン
あいつのわがままなだけだ。
気にしなくて良いよ。
E-TION
E-TION
そうか…。
チャンユンは、少し考え込んで、口を開いては閉じ、開いては閉じ、を数回繰り返し、意を決したように話し出す。


E-TION
E-TION
実は、第一回火星調査の帰還メンバーが、俺の高等校の先輩なんだよ。

それは初耳だ。

E-TION
E-TION
んで、火星探索第一部隊の連絡が途絶えた時、先輩たちが自分たちに非があるって言ってたんだ。もっとちゃんと調査できてれば、って。
E-TION
E-TION
俺は尊敬する先輩のためにも、何としても第一部隊の安否を確認したい。そして、あの日、火星に降り立つ時に何があったのか、それを知りたいんだ。

成る程。

チャンユンは、第一部隊の安否確認と、連絡が途絶えた原因を知りたい、と。


E-TION
E-TION
それで…ユトのことなんだけど…。
ヒョジン
ヒョジン
なんだ?
E-TION
E-TION
実は…。





ユトが日本国から来て、学校でいじめられていたこと。

外国人であり、優秀なため、本人がおとなしい反面、目立つことが多かった。それで標的にされたこと。

チャンユンがユトを、本当の弟のように思っていること。

E-TION
E-TION
ユトは喘息持ちで、体もそこまで強くない。元々は宇宙に憧れてこの国に移り住んだが、いじめられるようになって、いつしか強くなりたい、自分を変えたいと思っているみたいなんだ。
E-TION
E-TION
それで俺、言ったんだ。何があってもユトだけは絶対守る。ユトは、俺がいなくなっても良いくらい強くなれ。そのためには、一人じゃダメだ。必ず信頼できる人を探して、その人たちと一緒に行動しなさい、って。
E-TION
E-TION
俺ら、スンジュンに嫌われているし、ユトも興味ないように振る舞ってる。でも、密かにスンジュンに心を開いてほしいと思ってる。俺が言った言葉を、ヒョジンとスンジュンでも実行しようとしてるんだ。

そんなことを、チャンユンとユトが話していたのか。


ヒョジン
ヒョジン
でも…どうしてユトは俺たちを…?
U
U
わからないですよ。
ヒョジン
ヒョジン
いつの間に!
脅かしてすみません。と言い、自然な足取りでチャンユンの横にピタッと付くユト。

無意識なのか。何も気にしていない様子で、話し出す。

U
U
僕、どうしてかわからないですけど、感じたんです。あぁ、この人達となら、チャンユニヒョンの課題、クリア出来そう、って。
U
U
いじめられていた時、酷い名前で呼ばれてて。でもここのみんなは、初対面なのに登録名のUじゃなくて、「ユト」って呼んでくれる。ちゃんと、本当の僕を見てくれてる。
U
U
強くなりたいと思う弱い僕を、偽りじゃない、本当の僕を見せたとして、きっと受け止めてくれるって思ったんです。
ヒョジン
ヒョジン
ユト…。
ユトが、無理な笑顔で言う。
U
U
ま、スンジュニヒョンには心底嫌われているようですけど、まさかお兄さんが…そんな事情があったのですね。
ヒョジン
ヒョジン
聞いてたのか。

ユトは恥ずかしそうに言う。

U
U
僕、皆さんが思っている以上に、皆さんのこと気になるし、知りたいんですよ…?

成る程。チャンユンの言うユトの魅力はここにあるのであろう。

そして、そんなユトを本当の兄のように気遣うチャンユンも、ユトから見て魅力的なんだ。


スンジュンと、ヒョンの関係を思い出す。




E-TION
E-TION
ユトは俺と同じ高等校に特待で進学して、俺が3年、ミンギュンとジェヨンが2年、ユトが1年。4人で協力して、ミンギュンとジェヨンは宇宙探索資格の試験に合格した。俺ら4人は仲良しで、ヒョジンとも仲良くなれたと思ってる。ただ一人…。
ヒョジン
ヒョジン
…スンジュンか。

普通なら今頃スンジュンは孤立すると思うが、そこはみんなが優しいからだろう。無視されつつも、みんなスンジュンと仲良くなろうと話しかけている場面を見かける。

全く、年下たちまで巻き込んで…恥ずかしくないのかよ、あいつ。

ヒョジン
ヒョジン
あいつな、中等校の頃、ワルな友達とバイク2人乗りして、事故ったんだよ。その時、たまたまヒョンが通りかかって、スンジュンたちを助けたんだ。んで、ヒョンは大怪我。
ヒョジン
ヒョジン
それからあいつ、まじめになって、自分に厳しくストイックになって。いつしか周りにもそのレベルを求めるようになっちゃったんだよ…。危ない仕事だから、もちろん真面目でないといけないんだけど。普段と違って、職場での友達は全然いない。でもそれで良いと思ってるんだろうな。
E-TION
E-TION
でも、やっぱりチームワークが無いとさぁ…。
ヒョジン
ヒョジン
俺もそう思ってるんだけどな…。

うーんと考え込む3人。

U
U
じゃあ、僕たちが認めてもらえるよう、努力するしか無いですね。

いつの間にか、チャンユンと手を繋いでいるユトが言う。

U
U
あと2時間ですし、宇宙の中で考えましょう。
お時間すみませんでした。と言い、床に敷かれた布団までチャンユンの手を引いて行き、ここにしましょうと言うように布団をポンポン叩き、チャンユンを引っ張って寝かせる。

チャンユンが横になったのを確認し、彼が「床がかたくて痛い」と言うと、自分はそばにあったソファに横になった。

E-TION
E-TION
あ!それはずるいだろ!!
チャンユンがユトを抱えて布団に引きずり落とす。

キャッキャッとはしゃぐユトとチャンユンが結局布団で寝ることに決めたらしい。数秒静かになったが、すぐに「かたいな」「痛いですね」と会話を交わしていた。