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第19話

Sukhumvit Swimming
53
2021/10/23 08:06

ルキ。


まさか、ルキを盾にするなんて…。


ダルタウス
ルキ!お願いです!目を覚ましてください!



ルキは、ダルタウスの呼びかけにも応えない。


オーグダウス
ルキ。やれ。


その声を聞いて、ルキが闇を放出する。

あっという間に俺たち6人は闇に掴まれ、身動きができなくなる。


ダルタウスが両手を合わせ、目を閉じて祈ると、光を纏い、その闇を弾き返す。



ダルタウス
ルキ。もうやめにしよう。
君は、僕と共に消えよう。


光を纏ったダルタウスが、ルキに抱きつく。


するとルキは苦しむ声をあげて、更に深い闇を広範囲に広げる。


その闇がダルタウスとルキを包み込み、次第に空気が抜けた風船のように小さくなっていく。


光と闇が交互に激しく煌めき、一瞬にして二人は姿を消す。


ルキが消えて、自分たちを掴んでいた闇が砂のように消える。



J-US
J-US
ルキ…ダルタウス…。

二人は消えた。

オーグダウス
ルキ…使えない我が子だ。宇宙なんぞに夢を抱き、神格とのお遊びにかまけおって。
オーグダウス
醜いアヒルの子とは、よく言ったものだ。自分が周りと違うのに気付かずに、仲間意識など持つことが、どれほど愚かなことか。
オーグダウス
人間のように生みの親を探すだと…何を訳がわからないことを言うのだ。家族という存在はくだらん。子を生めば母体はゴミだ。兄弟など、同じ母体から生まれただけの関係。それすらも殺して、優秀な者だけが生き残れば良いのだ。
E-TION
E-TION
おい。ふざけんなよ。心の繋がりを知らないお前にだけは、ルキを悪く言われたくないね。
WYATT
WYATT
宇宙も仲間も家族も、くだらない?そうだな。あんたから見たらそうだろうね。だって、あんたは、よその世界を知らない。
MK
MK
一人だとどうしようもなくても、誰かがそばにいれば、もう一回立ち上がれるでしょ?俺たちはそうやって、ここまで来たんだ。面白がって俺たちを見ていたあんたには、ルキの気持ちはわからない。
U
U
かわいそうですね。破壊しか知らないなんて。愚かとは、あなたのことでは?


全員が、確信を持ってオーグダウスに立ち向かう。


オーグダウス
お前らのような人間如きに、何ができる?
笑わせるな。
オーグダウスが、大口を開けて笑う。


しかし、6人には、しっかりと声が聞こえる。



ヒョジン
ヒョジン
残念。お前の負けだよ。


ヒョジンが念じると、ピストルが両手に現れる。


ヒョジン
ヒョジン
俺は、宇宙も仲間も家族も大切なんでね。
お前に、壊させはしない。


銃弾は光を纏い、回転しながら放たれる。


銃弾がオーグダウスの体を貫通すると、血ではなく白と黒の火花が散る。


E-TION
E-TION
俺は、自分の正義を曲げない。信念を曲げず、信じるものに従う。尊敬する人たちが、教えてくれたことだ。俺は、正義を体現するようなみんなと、共に地球に帰る。


チャンユンがパンパンと手の叩くと、どこからともなくカラフルなボールが降り注ぎ、オーグダウスの身体中に穴が開く。

白と黒の電気の火花が目に眩しいほどに光る。


WYATT
WYATT
俺は、自分に正直でありたい。この旅で、自分が本当に大切と思うものが何かわかった。俺は、みんなが、この宇宙が好きだ。きっとみんなも、同じ気持ちを感じてる。俺が大切に思うみんなに、愛される宇宙。だからこそ、俺はこの宇宙を護る。絶対に。
ジェヨンが指をパチンと鳴らして、オーグダウスを指さすと、オーグダウスの体が爆発して、再び白と黒の火花が散る。


MK
MK
俺がもし、永遠の寿命を得る呪文を使うことができるとして、俺はそれを使わない。大切な人たちと歳を取り、やがて順番に死んでいく。ごく自然なこと。死があるからこそ、生が美しい。そう思えるのも、かけがえのないみんなと出会えたから。俺は、必ずこのメンバーで、地球に帰るんだ。お前に邪魔されたくないね。


ミンギュンが見えない銃を構えるような体制をとり、引き金を引く。


その瞬間、オーグダウスは暴れ出し、大きく咆哮する。

オーグダウス
何故だ!人間の貴様が、どうしてこの呪文を!
MK
MK
良いだろ?ルキが教えてくれたんだ。

オーグダウスは目を回していて、その瞳に白と黒の火花が映る。


U
U
強さとは何か。それは自信です。練習を積み重ねるからこそ、自信が持てる。自分を応援してくれる人がいるから、自信が持てる。自分が迷っても、必ず仲間がいると思うから、自信が持てる。自信があれば、声にも気持ちにも行動にも、自分の強さが表れる。僕の自信は、僕を支えてくれた人たちが、5人のヒョンが与えてくれた。僕はその期待に、必ず応えたい。いえ、応えてみせます。


ユトの手元に黄金の弓が握られる。

ユトが弓を引き、矢を射る。


それがオーグダウスに当たると、黒いモヤがそこから溢れ出て、代わりに白く時折オーロラに煌めくモヤが、オーグダウスの体を包んでいく。


J-US
J-US
散々遊んだだろ。もう覚悟はいいよな?これからお見舞いするのは、ルキやダルタウスたち天界の神々と、宇宙とそこに住む生命、全ての叫びだ!
スンジュンが銃を構え引き金を引くと、雷を纏った銃弾が、オーグダウスの胸元を貫通する。




オーグダウス
人間が私に歯向かうだと?私を封印できるものか!お前たちは無力だ!!

より一層の闇を放出しながら、オーグダウスが叫ぶ。



その時、先ほどからヒョジンたちの脳内に響く声が、また語り出す。


???
さぁ、みなさん。呪文を唱えてください。


6人全員で声を合わせ、何語かわからない言葉で自然と呪文を唱える。



すると、白と黒の鎖がオーグダウスの体を縛り付ける。


オーグダウスの咆哮が宇宙に谺して、眩い光が差すと、一瞬で消えた。



???
よくできましたね。人の子らよ。


瞬きをする間に現れたその神は、異様なまでのオーラを纏い、ルキやダルタウスとも比べ物にならない力を感じる。




その女神様は、
???
我が子、ルキを信じてくれましたね?闇に堕ちた我が子を。

ルキの生みの親であった。



女神様
まさか、自分の試練に他人を巻き込むとは…。それに、幼少期にオーグダウスにまんまと騙されて、闇に堕ち、封印を解こうと。本当に困った子です。


女神様がいつの間にか持っていた杖を一振りすると、気絶したルキとダルタウスが現れる。

先程のまま、ダルタウスがルキに抱きつくかたちで。


女神様
あらあら。我が子にも春が来ている最中なのですね。

こそこそとスンジュンが、ダルタウスは雄ですと伝える。

女神様
あらまぁ。大丈夫ですよ。神は子をつくる時、魔法で生み出すので、性を待たぬ者もいます。2人が愛し合っているのであれば、何も問題要りません。


ど直球な女神様に、6人全員がおぉ…という反応をする。


ルキが目を覚ます。

ルキ
ん…ここは…って、何でダルタウスが…!
ちょっと、恥ずかしいから離れてよ!

ルキがぐいぐいダルタウスを押し除けると、ダルタウスも目を覚ます。
ダルタウス
んんっ、あれ、皆さま!ご無事だったのですね!あれ、何故私はルキに…?
ルキ
こっちのセリフだよ!

顔を真っ赤にしているルキ。


女神様を含め、ふぅーん。という反応をする。


ルキ
な、何だよ!何がおかしいんだ!笑うな!
ダルタウス
え!?女神様!!何故下界に…。


ダルタウスが驚愕し、座る姿勢を直ぐに整える。

ついでにルキの姿勢も正させる。


女神様
大丈夫です。楽にしてください。ルキ。貴方は私が生み出したのですよ。
ダルタウス
ええぇ!!!!
ルキ
僕が…??
女神様
そうです。しかし、貴方は闇に堕ちた。私は、子には自由にされるのが、一番と思っております。ですが天界で、あなたをどうにかするように昔からの戦友にまで言われ、下界に降りることになったのですよ。
女神様
何兆年を生きる私は、もう若くないのですから。ここに来るまでに肩が凝りました。どうしてくれるんです?天界でしっかり謝罪なさい。


女神様の目線だけで、ルキが逆らえないようだ。
ルキ
っ、、申し訳ございません。
かしこまりました…。

6人も自然と祈祷のようなしゃがみ方になる。

女神様
あーあー。かしこまらないでください。おばあになると、若い子には砕けた話し方をされた方が、居心地がいいのです。
女神様
ルキ。安心なさい。貴方がオーグダウスの子だと占った者は、地獄からの使者でした。その者は光で浄化させましたし、その者の嘘を見抜けなかった神々には、それなりの処罰をしてあります。
女神様
ダルタウス。よくルキを守ってくれました。
ダルタウス
とんでもございません。
女神様
どうです?本当にルキとパートナーになる気はありませんか?
ルキ
え?
女神様
貴方になら、未熟な我が子を任せられるのですが。どうでしょう?
ヒョジン
ヒョジン
クスクス。
J-US
J-US
プププ。


ルキが慌てだす。

ルキ
な、な、何を言っているんだい!?僕の親であっても、そんな冗談、、
女神様
はぁー。そんなにわかりやすい貴方は、一人前にはまだまだですね。勉強なさい。
MK
MK
ルキが押されてるね。
E-TION
E-TION
お前もあんな感じの時あるぞ。ジェヨンがたじろいでる時な。
U
U
それ一日一回、僕も見てます。
WYATT
WYATT
俺がルキかよ…嬉しくねぇな。
ルキ
ちょっと!聞こえてるよ!!

ルキが指差しする。

女神様
こら。指を指さないの。


子供かよ。


女神様
そうと決まれば、ダルタウスとルキの契約儀式ですね!あぁ、私のいる神界では久しく若い子の儀式を見なかったから、ワクワクしますね。出会いから今日までのこと、たっぷり聞かせていただきますよ。

女神様が張り切っている。

ダルタウスは困惑していて、ルキは女神様を止めようとする。


それはまるで、まだ付き合う前の微妙な距離感の二人をくっつけようとして、息子に部屋から追い出される母親。

神も人間も、さほど変わらないなぁと思う6人。




女神様
さぁさぁ!みなさま、この子を助けてくださって、ありがとうございました!皆様を地球までお送りいたします。
J-US
J-US
待ってください!
女神様
どうされました?
J-US
J-US
俺ら、全員で火星に行きたいんです。
J-US
J-US
俺たち全員が、二番目に火星に到達した人類になるんです。6人で。
ヒョジン
ヒョジン
じゃあ、一番目の人類は…。


ヒョジンの言葉で、全員が気付く。


J-US
J-US
あぁ。最後にお礼も言いたいし。
女神様
全て察しました。ご遺体は地球に持ち帰る方が良いでしょう。腐ってしまってはお気の毒ですから。では、私もお供いたしますので、安全に地球までお送りいたします。








その後、第一部隊の遺体を、連れて帰れる人のみ船内に入れ、無事に地球に帰ってきた。


地球に降り立った時、もう3人の神様は、船内からいなくなっていた。







第一部隊は、隕石が飛び交う場所に入ってしまい、そのアクシデントで宇宙船がバラバラになったという報告をした。

宇宙船が脆かったとの見解がされ、宇宙船の製造元が起訴されたが、これを第二部隊全員が否定したため、国から遺族に保険が降りるのみで決着がついた。

遺体は火葬され、火星でのアクシデントに冷静に対応し殉職した第一部隊は、その名を称えられた。



火星に降り立ったのは、スンジュンの兄一人。
そして、二番目に到達した人類として、歴史に6人の名前が刻まれた。











MK
MK
ジェヨニ、っはよーーう!!
WYATT
WYATT
うるせぇ〜今日も元気だなお前。


ミンギュンがルンルンで、本を読むジェヨンの前に現れる。
WYATT
WYATT
お前。この間のテスト全部満点だったろ。またやったな。
MK
MK
えぇ〜何のこと?わかりませんねぇ。
WYATT
WYATT
はぁ…。まぁこれで留年免れたのは良かったけど…その力を悪用するなよ。俺心配だよ。
MK
MK
大丈夫です〜〜。


ミンギュンは未だに宇宙の真理が頭にあり、テストや授業のことなど、見ただけで答えがわかるようになっていた。

不登校だった時の分も取り返すほどのテスト全教科満点。

ミンギュンは、このままいくと、ジェヨンとユウトと3人で卒業ができる。


MK
MK
俺しちゃいけないことしてないよね?ルキ?

そして、他の5人には見えなくなってしまったルキが、ミンギュンには未だに見えているらしいのだ。


ミンギュンの話によると、あの後、本当にダルタウスと契約儀式を行い、ルキとダルタウスはパートナーとなったらしい。


ルキが宇宙を管理して、ダルタウスは今、自分たちの子供になる新しい神を生み出そうと必死なようだ。


WYATT
WYATT
はぁー。ダルタウスは子供を生み出すのに必死なのに、ルキは下界に遊びに来てんのかぁ。あいつらしいなぁ。
MK
MK
ハハハ、ルキめっちゃ怒ってるよ。


面白いことに、ジェヨンにはルキが見えてないはずなのに、会話が成立するのだ。


心で繋がっている。


最近、みんなが感じていること。


MK
MK
俺、今からワクワクしてるんだ。卒業しても、俺たち3人進路一緒じゃん。早くヒョンライン3人と合流したい。
WYATT
WYATT
そうだなぁ。あの最悪の出会いから、まさかここまで深い関係になるとはなぁ。

2人は、悪夢で自分が死ぬのを見た時、スンジュンが助けに来たことを、鮮明に覚えている。


WYATT
WYATT
アツい男だよなぁ。ヒョジニヒョンとチャンユニヒョンも押されるくらい…。
MK
MK
間違い無いよねぇ!
笑い合う二人。

MK
MK
ほんと、この6人で良かった…。
勿論、ルキとダルタウスもね。

ミンギュンが自身の左隣に、ウインクを飛ばした。









E-TION
E-TION
おいーっす。おつかれ。
MK
MK
おつかれぇ!
ミンギュンがチャンユンにポッポしようとして、「やめろぉ」と肘で押し返される。

WYATT
WYATT
おつかれさま。
E-TION
E-TION
おつかれ。


少しの沈黙。


WYATT
WYATT
ユトは、また?
E-TION
E-TION
多分な。
MK
MK
良いなぁ。俺なんて誰も来ないのに…。
WYATT
WYATT
お前は奇行が目立つんだよ。
MK
MK
ひどい!!

3人で話していると、遠くから女子の声が聞こえる。


E-TION
E-TION
来たな、パン好きボーイ。

10人ほどの女子に囲まれて、困った表情で小さくなっている黒髪で細身の少年。

女子が一方的に話を投げて、ユトが「うん。」とか。「いいえ。」とか返事を返すが、その仕草と声だけで女子が湧く。


いじめっ子に絡まれることが無くなったユウトは、火星到達者として名が残り、その功績から学校中から別の意味で目立ってしまった。

その遊びを知らないところから、肉食系女子が他クラス、他学年からも押し寄せる。





MK
MK
良いなぁ良いなぁ。
E-TION
E-TION
アレを良いって言えるのか?
WYATT
WYATT
…。
MK
MK
あ、今いいなって思ったでしょ?
WYATT
WYATT
思ってねぇーよ。
E-TION
E-TION
おーい!ユト!!
女子生徒に阻まれて、いつまでも動けないユトを見かねたチャンユンが、手を振りながら走りだす。


それを見つけたユトの顔が、パァッと明るくなって、
U
U
ひょーん!お待たせしました!
ごめんなさい。僕帰るから!

あちらも早歩きでこちらに向かってくる。


すると小さな信号で、チャンユンに向かって走ってくる車が見える。


WYATT
WYATT
危ない!
MK
MK
ダメ!!


それに気付いたユウトは猛スピードで走りだし、間一髪でチャンユンを受け止める。


車が通り過ぎると、チャンユンは腰を抜かしてしまった。


それを見て、彼の手を取って抱えてあげた、

ユウトが一言。


U
U
もう。よそ見したら危ないですよ。でも、強くなった僕がいますから、大丈夫です。


なんだか異様な感じになってしまった二人の空気に、女子が騒ぎだす。


女子はユション推し派と、同担拒否系ユション否定派に分かれたとかどうだとか。




MK
MK
チャンユニヒョン、いつかユトが日本国に帰ったら、持ち帰りされそうだよね。
WYATT
WYATT
ユトはヒョンに褒められて喜ぶけど…だんだん依存の域に達してるなぁ。

ユウトはチャンユンのSPのようである。

E-TION
E-TION
ちょ、助かったけど、恥ずかしいって!
俺年上なのに!
U
U
何言ってるんですか!今や僕の方がヒョンより力持ちですよ!ヒョンはおっちょこちょいだから、僕が見てないと。

ユウトは今も、光魔法を覚えている。

しかし、それを使わずとも、もう過去の弱い自分は克服したのだ。


U
U
みんながピンチの時は、僕が護るんですから!

一番小柄なマンネが、胸を張って言う。

ヒョン達は可愛いなぁと思いながら見ていた。








E-TION
E-TION
報告書はOK、っと。
U
U
おつかれ様です。


報告書が書き終わる。

第一部隊の遺族へと質疑応答の返答書も入力が終わる。


遺族はみな、「無念だったはず」「頑張りすぎたんだ。天国ではせめてゆっくりしてほしい」「歴史に名を刻んだ。なんて勇敢な娘…」など、口を揃えて第一部隊を褒め称え、宇宙探索本部とのトラブルも無く、質疑応答の会見が終わった。

それどころか、一人で火星に降り立つことになってしまったスンジュンのヒョンを労う人ばかりで、宇宙へ行くことの難しさやリスクを十分理解してもらっていたようだ。

そこから無事に帰ってきた6人として、俺たちはとんでもない量の歓声を受けた。



すると、その中に、BOAOの先輩3人がいた。

E-TION
E-TION
先輩!すみません。俺、間に合わなくて…やっぱり第一部隊は…全員…。
BOAO
BOAO
何言ってんだ。全員が無事で良かった。第一部隊を見つけてくれて、ありがとう。


先輩は、約束を果たしたチャンユンと、その仲間たちを褒め称えた。



BOAO
BOAO
新時代を作るのはお前達だが、俺らも負けられないな。地球に長く住めるよう、地球のために尽くすんだ。新しい約束だ。


それは、叶える約束ではない。


守り続ける約束。



そうか、自分は今、憧れだった仕事をしているんだ。


先輩と、仲間と一緒に。




チャンユンは、より一層胸を張り、

E-TION
E-TION
もちろんです!!


ハツラツとした笑顔で応えた。














「いってらっしゃい!」

「無事に帰ってきてね!」





ヒョジン
ヒョジン
準備出来たか?


俺たちは、次なる目標を達成するため、木星を調査することとなった。



飛び立つ宇宙船。


遠くなる地球。




2回目の経験。

人類のほぼ全員が宇宙に飛び立つ体験をしないため、この瞬間を光栄に思う。




ヒョジン
ヒョジン
よし。行くぞ!
J-US
J-US
待って!
J-US
J-US
寄り道したい所があるんだ。
それは、地球からの軌道で木星より手前にある、火星。




その火星に、大きく聳え立つ山。

その山頂。




あの日、魔法陣のあったあの場所に、スンジュンの兄が大切に守っていたと日記に記した、苗木があった。


火星にも、生命はあったのだ。




あの苗木は、元気に育っているのだろうか?


無機質な火星に、緑が育つことはあるのだろうか?



J-US
J-US
ルキとダルタウスは、どんな宇宙を創るんだろうな。
ヒョジン
ヒョジン
俺らが生きてるうちに、見れるかな…。


窓から見える大きく美しい地球を振り返り、6人はこの世界とは別の世界の友人達に、思いを馳せた。



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