第2話

休み時間
493
2018/11/01 02:16

1限の授業が終わり休み時間になった。


櫻井くんが言っていた通り、前の席の大野くんはずっと眠っていた。勉強大丈夫なのかな…。





((2限目ってなんだっけ?用意しなくちゃ…。








翔)矢野さん!部活は何に入るか決めた?



あなた)あっ…。((そう言えば考えていなかった。






どうせすぐまた転校してしまうだろうと勝手に思っていた。








翔)まだ決めて無いのなら、サッカー部のマネージャーやらない?




あなた)マネージャーかぁ〜…。
((部活に入るなら美術部と思ったけど…。




翔)どうかな?最近、マネージャーが辞めちゃってさ、募集してんだけどなかなか来てくれなくてさ。どうどう?




((すっごい目がキラキラしてる。なんか、犬たい(笑






あなた)クスッ(笑




翔)え?なになに?どうかした?俺なんか面白いことでも言った?



あなた)あっ…いや。なんでも(笑




翔)えっ、気になるな〜。(笑
……で!!!サッカー部のマネージャーどう???





あなた)えっ!あー……、いいよ!






翔)よっしゃっ!!!ありがとう。ほんとに助かるよ!







本当に嬉しそうだった。





翔)あっそうそう!矢野さんじゃなくてあなたって読んでもいい?俺も翔でいいからさ。




あなた)えっ…、あ、うん。わかった!






((そう言えば、男の子に下の名前で呼ばれるの久しぶりかも…。








どこか心の中でワクワクしている私がいる。







とそんな事を思っていたら、












智)ゔゔぅん。ゔん。…っんーー!………。
………ふぁああ。よく寝たわ…。






翔)おはようございまース。(笑







智)えっ、……あぁ、ぅん。おはよう。








翔)大野さん、1限の授業ノート写す?








智)あー…、一応写すわ。貸して…。






翔)はい、どーぞー。…もしかしてまだ眠いの?(笑






智)うん。…少し。







翔)あれだけ寝てたのにまだ寝るの(笑
あなたも、早く慣れてね。これが大野智の日常だから。(笑






あなた)えっ!あっ、うん!(笑








((よく寝る人なんだな〜…。夜遅くまで何してるんだろう?














翔)ちなみに彼(大野智)は美術部だよ。
すっげぇー絵が上手いんだよ!今度似顔絵でも書いてもらったらどう?後ね、実は運動神経抜群なんだよ。高1で部活決める時に、仮入部で行った運動部全部に誘われてたのよ!
「どう?入らない?」「是非入ってくれないか?」って。ほんと、彼は凄いよ。いつも授業は寝てるけど(笑
ねっ!大野さん!














智)いいよそんなこと。恥ずかしいから(笑







((あっ。ほんとだ、耳まで真っ赤だ(笑












そんな、たわいもない話をしていたらあっという間にチャイムが鳴った。












((そう言えば。大野くんは美術部か…。いいな……。





















どこか心の底で、簡単に部活を決めてしまったことに後悔している自分がいた。

















それはまだ彼に惹かれるとは思ってもいない頃だった。





つづく。

プリ小説オーディオドラマ