梅宮さんのあとについて行くと
ある部屋の前で足を止めた
梅宮さんは笑いながら
驚いている私の手を引いて
中へ入っていった
東風商店街にいた、
怖そうだけど優しい先輩だ!!
……え、なんでいるの?
背が高い2人のケンカは怖すぎるって
私がいないところでやってくれ…
なんだ、なんの話だ…
私の声が狭い放送室に響き渡った
その声に、梅宮さんと彼は肩を揺らした
それじゃやっぱ屋上は縄張り…!?
無断で入った私は…ボウフウリン出禁…!?
梅宮さんは放送の機械をいじりながら
鼻声で準備している
先輩は私の背中を宥めるように
優しく叩いてくれた
そのおかげで少しずつ呼吸を正した
会話が終わると、梅宮さんが放送を始めた
機械を指差しながら私たちに聞いた
いや、もう入ってますから…
あぁ…柊さんのツッコミが入っちゃった…
グダグダだよもう…
梅宮さんのバカでかい声に
脳が揺れて、バランスを崩してしまった
そんな私の腕を、柊さんが引っ張ってくれて
なんとか体勢を直した
この人たち放送室で漫才やってる?
そして梅宮さん声デカすぎでしょ…
にこにことしながら話している梅宮さんを横目に
柊さんは凄い顔でお腹をさすっている
放送しなきゃいけない内容が
何一つないよ梅宮さん…?
梅宮さんの声色が少し変わった
その声に私は少しだけ肩を強張らせた
梅宮さんのこと…
ほんの少しだけ分かった気がする
私に対する行動や笑顔は心に光を与え
梅宮さんの声は、どこか安心する…
梅宮さんは私の方を見て
手を軽く縦に振っていた。
呼ばれたから梅宮さんの元へ行くと
私をマイクの前に立たせ、
両肩に手を置いてきた。
そんなこと急に言われても、
なにも思いつかないよ…
いや、黙ってたらみんな困惑する…
…な、なにか………
柊さんによる強制終了で
ようやく波乱な放送は終わった。
疲れてる暇はないね…
いざ初めての見回りっ!!
柊さんと一緒に校庭へ移動した。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。