第7話

話し
1,841
2021/01/02 04:08
あなたside


あ、着替えとか歯磨きとかしていない...
目が覚めて忘れた事を思い出した。
何かダルいけど起きないと... え...?
ベッドから降りようとしたら隣に凛が寝ていて驚いた。でも複雑な気持ちが蘇った。
私の側にまたいる... 嬉しい... でも... 今は会いたくない、見たくない...



「ん...」

あなた
「っ...!」


「起きたのか...」


寝ぼけた声で彼は呼びかけた。


あなた
「まだやっていない事があるから... 退いて... ていうか自分の部屋に帰って!」


今は会いたくない、見たくない...
彼が視界に入らない様にそっぽを向いた。



「あなた、お前と話しがしたいんだ...」


ガサッと音がして、彼も身体を起こしたのを感じた。


あなた
「嫌だ!」


「は?何でだよ!」

あなた
「嫌だ!とにかく嫌だ!」


「...今話さねぇと長引いて、気まずくなっちまうだろ... 俺はそれが嫌だ...」


腕が伸びて私に回った。
分かっている... こういうのは早い内に解決させた方が良い、て。でも...



「お前に嫌な思いをさせて悪かった... あなた... デートとして行ったのに、勝手にハル達と合流した俺のせいだ... 本当にすまない...!これからは気を付けるから...!俺はまだお前の彼氏でいたい...!ゔっ...」


彼の腕に力が入って私はより引き寄せられた。
こんな事で別れたい、て考える私じゃないよ、凛... 大好きだから...


あなた
「凛...」


「おう...」

あなた
「私、岩鳶の皆に凛を取られた気持ちだった...」


「うん...」

あなた
「悔しかった...」


「うん...」

あなた
「でも同時に仕方がない、ても思ったんだよ... あの皆は凛の友達だし、付き合っているから、て私が凛を縛る訳にもいかないから...」


「おう... ありがとう...」

あなた
「複雑で辛かった...」


「ゴメンな...」

あなた
「凛のバカ...」


「そうだな...」

あなた
「でも全体的にはやっぱり好きなままなんだよね...」


「なっ、お前...!俺だって今でもお前が好きだ!」


彼の強引でも優しい手遣いで顔を上げさせられて、私達は仲直りのキスを交わした。

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