「 なぁ 、あなた 」
「 んー 」
「 おはよ 、もう9時やで 」
側にちょこんと座って
私の髪を優しく梳きながら微笑む 。
なんか 訳もなく甘えたくなって 。
「 ねえ りゅうせ 、」
「 ん? 」
「 ぎゅ 」
「 なんやねん(笑)」
「 いっかいだけ! 」
むくって上体を起こして両手を広げれば
はいはい 、なんて言いながら抱きしめてくれる 優男・流星くん 。
… 幸せ 。
もうちょっと 、いや ずっとこうしていたいけど 。
「 よっしゃ 起きた 、朝ごはんつくるね
……… うわっ 、」
流星の身体から離れようとすると 右腕をつかまえられ 、その反動でベッドに倒れ込む 。
一瞬で 、目覚めたときの体勢に ふわっと逆戻り 。
「 ね 、まって流星 … 」
「 朝ごはん あとでええ 」
「 いやでも 、」
「 ぎゅーだけで終わると思った? 」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。