大事にするから 、な ?
…… って言ったはええねんけどさぁ 。
大毅くん 大毅くん って涙目で見つめられたら … 。
「 やっぱあかんか 、? 」
「 や 、大丈夫だから 続けて … 」
俺があかんわ 。
可愛すぎて めちゃくちゃしてしまいそうで 。
でも理性必死で抑えて 、とにかくあなたの頭を壊れものみたいに撫でた 。
「 もう入れんで? 」
「 ん 、」
「 力抜いたら入るからな 」
「 だいきく … 」
「 ん? 大丈夫やで 、腕ここ回しとき 」
行き場なく 不安気に少し震えてるあなたの手を
きゅっ て握って後ろに回させる 。
「 痛かったら背中ぎゅしてな 、? 」
いくで 、って モノを沈めたと同時に聞こえる
苦しそうな声 。
悶えた顔と 俺の後ろで強ばった腕 。
「 痛いな 、痛いよな 、」
「 だい 、じょうぶっ 」
こんな時さえ無理して大丈夫って言うのがなんか 、あなたらしいっちゃ あなたらしくて
もうとにかく 、愛おしい 。
*
「 まだ 痛む? 」
「 ちょっと … 。
でもね 、嬉しかった 。大毅くんがはじめてで 」
「 照れるな 、なんか(笑)」
「 あ 、あと大毅くん なんかいつもよりかっこよかった 、かも 」
…… もう次からめちゃくちゃしたろ 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。