箕浦刑事について行くと、河原に上半身と下半身が真っ二つに切断されている随分ガタイのいい、黒スーツの男性の死体があった...
だが、切断されている部分以外に傷や痣はひとつも無く、不自然に綺麗な死体だった。
この変死体に疑問に思っていたのか、
箕浦刑事は納得の表情を見せた
そう云われて龍之介を思い出した。
以前に龍之介と一緒に任務をした時にこの様な死体を見た事があった...気がする。
乱歩さんがひょこっと、私の顔を覗いて尋ねた
乱歩さんの事だから、
きっと気付いているんだろうけど...。
箕浦刑事は「そうか」と呟くと、
困った様な表情になる。
ポートマフィアが殺ったとなると、この男はどうすべきなのか、などと迷っているのだろう。
乱歩さんはそんな箕浦刑事をおいて、
駅方面へと歩き出した。
箕浦刑事に1礼して、乱歩さんを追いかける
乱歩さんの云っていた事が気になるけれど、
乱歩さんが云うのだ。間違いではないだろう
其の事については深く追求もせずに戻る事を決めた。
次の日
prrrrr...prrrrr...
暫く使う事のなかった携帯が
電子メールの着信音を鳴らした。
何だろうと、不思議を思いつつも、画面を開くと....
ガタンッ!!!
向かった先はBAR 「Lupin」 ポートマフィア時代に良く行っていたBARだ。
真昼間から飲みに来た訳ではない。
私はふぅ...と息をつくと、Lupinの扉を開いた
私は、兄さんの座っている席の隣に腰をかける
私は携帯の画面を見せて云った。
兄さんは少し悲しげに微笑んだ...___
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!