第22話

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2019/12/30 07:39
箕浦刑事
おう。来たか
江戸川乱歩
江戸川乱歩
被害者は?
箕浦刑事
此方だ
箕浦刑事について行くと、河原に上半身と下半身が真っ二つに切断されている随分ガタイのいい、黒スーツの男性の死体があった...


だが、切断されている部分以外に傷や痣はひとつも無く、不自然に綺麗な死体だった。


江戸川乱歩
江戸川乱歩
...異能だね。
箕浦刑事
矢張りそうか...

この変死体に疑問に思っていたのか、
箕浦刑事は納得の表情を見せた
箕浦刑事
俺的には、巨大な刃を操る異能力者かと思ったんだが...
太宰 華楓
太宰 華楓
巨大な、刃...


そう云われて龍之介を思い出した。

以前に龍之介と一緒に任務をした時にこの様な死体を見た事があった...気がする。



太宰 華楓
太宰 華楓
真逆、ね...
江戸川乱歩
江戸川乱歩
何が真逆なの?


乱歩さんがひょこっと、私の顔を覗いて尋ねた


乱歩さんの事だから、
きっと気付いているんだろうけど...。
太宰 華楓
太宰 華楓
何でもないです。それより、犯人は判りました?
江戸川乱歩
江戸川乱歩
当たり前だ!この僕をなんだと思ってるの?
太宰 華楓
太宰 華楓
世界が誇る名探偵
江戸川乱歩さんですね。
江戸川乱歩
江戸川乱歩
ふふん。だろう?
江戸川乱歩
江戸川乱歩
犯人は...ポートマフィア。

死体についてもっと詳しく云えば、ポートマフィアの黒狗くんが殺った、敵組織の幹部級の男だね。


箕浦刑事は「そうか」と呟くと、
困った様な表情になる。







ポートマフィアが殺ったとなると、この男はどうすべきなのか、などと迷っているのだろう。
江戸川乱歩
江戸川乱歩
それじゃあ、僕は帰るね〜
乱歩さんはそんな箕浦刑事をおいて、
駅方面へと歩き出した。



太宰 華楓
太宰 華楓
あ、ちょっと...
箕浦刑事すみません。失礼しますね
箕浦刑事
ああ。宜しく云っておいてくれ
太宰 華楓
太宰 華楓
はい。失礼します
箕浦刑事に1礼して、乱歩さんを追いかける













太宰 華楓
太宰 華楓
何かあるんですか?
江戸川乱歩
江戸川乱歩
君の為だよ。
太宰 華楓
太宰 華楓
...え?
江戸川乱歩
江戸川乱歩
ほら、早く帰ろ〜
太宰 華楓
太宰 華楓
あ、はい
 

乱歩さんの云っていた事が気になるけれど、
乱歩さんが云うのだ。間違いではないだろう



其の事については深く追求もせずに戻る事を決めた。

























次の日

prrrrr...prrrrr...



暫く使う事のなかった携帯が
電子メールの着信音を鳴らした。


何だろうと、不思議を思いつつも、画面を開くと....







ガタンッ!!!



中島敦
中島敦
わっ?!
か、華楓さん?急に立ち上がって、
どうしたんです?
太宰 華楓
太宰 華楓
御免、一寸行ってくる...!
中島敦
中島敦
え?!華楓さん!?















向かった先はBAR 「Lupin」 ポートマフィア時代に良く行っていたBARだ。




真昼間から飲みに来た訳ではない。








私はふぅ...と息をつくと、Lupinの扉を開いた



















太宰治
太宰治
やぁ。久しぶりだね華楓
太宰 華楓
太宰 華楓
...久しぶり。兄さん


私は、兄さんの座っている席の隣に腰をかける
太宰治
太宰治
背伸びたね。
それに、大人っぽくなった?
太宰 華楓
太宰 華楓
...有難う。でも、其れよりも


私は携帯の画面を見せて云った。
太宰 華楓
太宰 華楓
此れ、本当なの...?!























兄さんは少し悲しげに微笑んだ...___

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