一葉ちゃんから聞いていた路地に向かうと、
そこでは白虎と龍之介が睨み合っていた…。
血だらけの白虎に反して、龍之介は冷静で傷はついていなかった。
白虎が華楓に襲いかかる。
白虎が青白く光り、人の姿へと形をかえる。
其の儘倒れそうになる敦を華楓は抱き支える。
華楓達はその後迎えに来た太宰の車に乗り、
気を失っている敦と共に拠点に戻った。
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首領執務室
🚪コンコン
🚪ガチャ
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🚪ガチャ
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敦side
僕は今、ポートマフィアの拠点の直ぐ近くにある高層ビルの一部屋にいた。
華楓さんが僕の部屋だと云って案内してくれたのだ。
時は遡り、芥川と戦った時____。
街を歩いていたら薄暗い路地に引きずり込まれ、
芥川に羅生門を突きつけられ、戦うしか道が無かった。数分後、前に洋菓子店であった樋口さんと云う女の人が駆けつけ、僕の顔を見た後、誰かに連絡を取っていたのは覚えている。
そこから、白虎と化した僕は自我を失い戦ったが
芥川に押され始めた…その時に華楓さんがやって来たのだ。白虎に主導権を奪われている僕になのか、それとも白虎になのか…。華楓さんのあの言葉…。今となって思い出したが、あれはどう云う事なのだろうか。
武装探偵社の僕が、ポートマフィアの一員になる…。其れは異能特務課に知られたら不味いことだが、僕は決して裏切ってはいない。今は華楓さんを信じるしか生き残る方法は無さそうだ。
自分の未熟さが招いたこの事態に不安を覚えるの
だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。