お店のガラスに映る自分を見て最終確認する。
今日のお客さんのツイッターなども見てみたけれど顔も出ていないしどんなタイプが好きかなんて当然わからない。
なんのヒントもなしに決めてきた服だからお気に召すかわからないけど、比較的どんな男性でも好きな服装を選んだつもり。
黄緑のタンクトップに暑い夏を感じさせる白いホットパンツ、上着は花柄の入ったGジャンで可愛さの中から少し大人っぽさが垣間見えるような服だ。
5時ぴったりにも関わらずホテルの前には少し小柄な女の人がだるそうに携帯をいじってるだけで他には誰もいない。
落ち着いた声が聞こえて振り返るとさっきの女性が目の前に来ていた。
茶色の短い髪に身長が私より少し低い、、、、
爽やかな白シャツに黒いスラックスで女性にしてはかっこよくてキリッとしてる。
きれいにお辞儀をしたチェヨンさんと目が合う。
少し意地悪そうにそういった彼女から目をそらす。
真顔でそう言われたら断れない。
どういうこと?そう問いたいけどズンズンとホテルに入っていくチェヨンさんに置いていかれないように少し早足でホテルに入る。
私がいつもしていることって???
意味深な言葉の意味を考えながら予約してくれている部屋までついていく。
カードキーでさっとドアのロックを解除して中に入る。
靴を脱いで、振り返った瞬間強引にキスしてくるチェヨンさん。
急なことでびっくりやけどこんな事もあろうかと演技のスイッチは入っててん、、、
私のほうが一枚上手やでチェヨンさん。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!