昼ご飯休憩の後訪れた運命の分かれ道、借り物競争。
会長と私との距離が何だか遠く感じる。
先程の件があったからだろうか。
まぁ、遠く感じているのは私だけかもだけれど。
…会長、やっぱりさっき見てたのが私だと気付いてないな。
バレなくて良かったかも、これからもしかしたら告白するかもなのに、気まずい空気とか…絶対振られる条件だわ。
そんな放送が鳴る中、入場門へと移動する。
明るい声で話しかけてきたのは瞬呉月だった。
今日も高い位置で長い髪をポニーテールにしている。
違うのは結び目にハチマキが巻かれている事だろうか。
…この人、華暦月を布教する教祖に見えてきたわ。
華暦月の内容だったらなんでも知ってそう。
嘘、前言撤回。
華暦月は瞬呉月に悪い面見せないタイプだわ、というかそうだと私が助かる(※漫画のモデルに使うため※)
1時間とも感じられるほどの期待を寄せ、漸く回ってきたくじを引く。
どうにかして何が書いてあるか見えないかと太陽に透かしてみるが、文字が重なってしまっていて読めない。
どうやら、体育祭実行委員はこうする人がいることを予想して、4つ折りにしたようだ。
「3」
グラウンドが大きな声で包まれる。
参加していない人も、参加している人も。
「2」
あまりの緊張で目眩がする。
もしこれで願っているお題が来たら…
「1」
早る気持ち。
大きな声でも小さく聞こえるほど、心臓が高鳴っていた。
「0」
紙を開いた私の目に映ったのは───────
黒嶺side
…?
アズサ君が紙を開いた後、めちゃめちゃ嬉しそうにこちらに駆け寄ってきた。
何かとてもいいお題でも引いたのだろうか…?
例えば…そうだな、『校庭の砂』とか。
いやでも、俺の方面に駆け寄ってくるほどのものでは無いしな。
足元のものを取れば良いだろう。
やはり俺の近くにいる、『牌塚 昏季』がお題だろうか…
いやでも、牌塚 昏季はかなりの不良として有名。
そんなやつ、連れてこられるか分からないから、そんな嬉々として来るものでは無いな。
じゃあ、お題は一体…………
アズサくんは顔を真っ赤にしながら「とっ、とりあえず着いてきてください!!」と言い放つ。
まぁ、俺が着いていくことで達成出来るものなら、急いだ方が良いか…
一応、障害物“競走”だもんな。
アズサくんはそのままゴールへと歩いて行く。
やはり俺がお題なら、『生徒会長』か…
お題を確認する人が、アズサくんの持ってきた紙と俺の事を交互に見て困惑する。
ま、まさか内容は…
嫌いな人、とか………………
読み上げるもんな…『嫌いな人』ですとか下手に言ったらその場凍りつくもんな…
受付の人、頑張ってくれたまえ……
てか俺アズサくんに嫌われてたのか。
ちょっとショックだな…
何が原因だろうか…
嫌いな人……………(病み嶺Time)
その瞬間グラウンドが静まり返り、沸く。
え、今、嫌いな人じゃなくて、好きな人って…
彼女の臙脂色の真っ直ぐな目に貫かれる。
何処からか風が吹いてきて、彼女の髪を靡かせた。
私の画力で現実に引き戻すの辞めて欲しいですね、
からころです〜!!
皆様コラボする話、覚えておりますでしょうか。
1番最初にコラボさせて頂くのは此方です…!
知ってる方も多いと思われます、「朝待つ僕ら」です!!!!!!!!!
同じ異能力使いますよ的な世界線なので、私の作品が好きな方は此方の作品も好きだと思います。
是非見て下さい…🥹🥹🥹
私の方でも、「朝待つ僕ら」様の方でも、コラボ小説を出させて頂きますので、
お気に入りをしてお待ち下さい〜!!