はいっ、まずは回そうかな…?
小説見たくない人もいるかもですし…
そうだな…フォロワーさんの誰でも、回して欲しいです!
それじゃ、小説れっつらごー
『エー監♀注意』
、
、
なんでもない日、出張版
…と言っても、砕いて言ってしまえばピクニックのようなもの。
エースと、私の二人っきりで。
楽しみから元の世界の歌を鼻歌で奏でると、エースが怪訝な顔をした。
「準備からそんなに浮かれてるようじゃ、パーティー始める前に疲れちゃうぜ?」
「いいのっ、エースが居るならいいもん」
それっきり会話が終了。
ガサガサと空の大きなビニールを引き摺り、裏庭へと繋がる錠を開けた。
そう、会場に選んだのはここ。
何年、下手すれば何十年も放置されていたオンボロ寮の事だ、裏庭も相当凄まじいのだろう、と開いた後も恐る恐る様子を窺う。
「おおっ…!」
珍しくも、ため息が混じった歓声を始めに上げたのはエース。
続いて監督生も足を踏み入れた刹那、やはり自分もため息をついた。
真面にお茶ができない。
それは、間違いじゃない。
月並みな表現だが、
ただ、凄かったのだ。
「花畑…!」
シロツメクサに似た、セインという名の植物__雑草。
それが、ぼうぼうの雑草に負けないレベルでわさわさと茂っている。
一念発起、久々に童心に返ろうと厳選したセインを次々と摘んでいく。
明らかに草むしりではない私の動きに疑問を持ったのか、一心不乱に手を動かす私の隣にどかっと胡座をかいた。
はなかんむり、と一言だけ答えると、見よう見まねでエースが手を動かす。
時々エースの間違いを訂正しながら編み続け、早10分。
完成度は、誰がどう見てもエースの方が上だった。
なんで、と異議を申し立てる。
と、気まずそうに頭を掻いて、少し顔を赤らめて、エースは答えた。
「アイが詰まってるから…じゃない?」
「…っ、ばかっ!」
その後のティーパーティーは、良くも悪くも楽しかった、と後のエースは語った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。