ネズとあなたが戻ってくるとサトシが居た。
また、あなたが顔面信号機にならぬように様子を伺っていると
どうやらサトシはあの騒動をなんとか片付けたらしい。
そして、コノハに挑む。そう言っていた。
コノハに挑むと聞いて反応したのはあなただった。
ネズは賛同する。
見たことがない技、見たことがない異常な能力を持った個体
それらと対峙するのは自分でもキツかった。
それが少年と来たものだ。辛いだろう
確かに、自分なら助言は出来る
しかし、何故彼に対してしなければ?とも思う
しかし、ネズはいい人だった。
ネズはそう言ってサトシたちの前に現れる
コノハに挑むなら自分が特訓してやろうと。
サトシは嬉しそうに全身で喜びをあらわにした。
まるで、あなたを見ているようだ。そう思った。
バトルはサトシのピカチュウとタチフサグマの一騎打ちだった。
ネズはサトシの戦い方を見る。
サトシの戦い方はネズから見たら危うかった。
確かにピカチュウは強い
その理由もネズには分かる
サトシのピカチュウが強いのはピカチュウがサトシを信頼し戦っているからだ。
サトシのためならピカチュウは多少の無茶だってするだろう。
面倒だな。と思いつつも
ネズはしっかりそう決めた
修行場所はトキワの森だった。
野生の危険な個体相手に連続で戦う
ネズは、敢えて発破をかけるような特訓のやり方をした
お前のピカチュウはそんなもんかと敢えて、苛立たせる発言をした。
案の定サトシは負けず嫌いを発揮した
そして…
その特訓を止めたのはあなただった。
急に強気に出て来たあなたにサトシは頭に血が上った。
特訓相手のネズの言葉ならまだしも、外野が口を出したからだ。
あなたのビンタがサトシの頬を打った。
ピカチュウは困ったようにサトシを見上げる
そこでサトシはピカチュウが精神的に疲労を感じていることに気が付いた。
確かにぶっ続けで戦っていた。
すごい傷薬で体力は回復したとしても
強いポケモンと連戦するのは辛い。
パンっ
と手を叩いて特訓を終了させた。
その帰り道のことだ。
ネズは唐突に言った。
足音はやがて近づいてきて、目の前に黒服メガネの男が現れた
男はニヤついていた。
君の悪い笑顔である
侵入者?
一体誰のことだろうか。
恐らく男はあの色違いポケモンを販売している屋敷からの者だろう
あなたは、脂汗をかいて震えが止まらなくなりネズの手を握る。
しかしおかしい。
自分たちがこの森に侵入したのは数時間前だ
しかし、その時はこうして会わなかった
ということは他に侵入者がいるという事だ。
ネズは舌打ちをした。
あなたが恐怖から震えていて、サトシのポケモンも自分のポケモンも疲労困憊のこの中で
野生でないポケモンに襲われたらひとたまりもない
そしてネズは合図をした
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。