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第1話

辛いんだ
221
2019/06/22 12:18
「れん、ごくさっっんっ!!!!!!!!」

そんなに悲しむな、少年

「俺のでせいで…っっ!!!!!」

お前のせいでは無い




ただ俺が未熟だっただけだ









「んっんん…もう朝か」
炭治郎は今日から中学一年生だった
禰豆子はまだ寝ている
「炭治郎、朝ごはん作ったわよ、早くおいで」
母さんの声が聞こえた、急いでいかなきゃ
「炭治郎」
「どうしたの、母さん」
「今日から中学一年生ね、学校、頑張っておいで」
そう言いながら頭を撫でてくれた
昔を思い出すなぁ
「うん、ありがとう、母さん」
そう言い、準備をすませた炭治郎は家を出た



今頃、どうしてるんだろう、あの人は
この時代に生まれ変わっているのか?
生まれ変わっていたなら…この気持ちを伝えたい
「……ろう」
会いたい
「…ん、ろう」
気持ちが強まってゆく、抑えられない
「炭治郎っ!!!!!!!!」
「わぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
び、びっくりした…誰だ?
「もう、炭治郎何度呼んでも反応しないんだからぁ」
「ぁぁ、ごめんな、善逸」
そこには幼なじみの善逸がいた。
「何か、考え事でもしてたのか?」
「っ?!な、なんでもないよ、善逸」
こいつ何か隠してるな、心臓の音も早まってるし…
「まぁいいや、そういや今日から中学一年生なんだよなぁ」
「そうだな、俺は楽しみだよ」
「えー、そうかな、炭治郎の耳飾りと俺の金髪何か言われそう…」
「言われた時は…一緒に逃げよう、善逸!!」
まぢかよ…男気あるなぁ、炭治郎



「はぁ、やっと着いたよぉ、遠かったなぁー」
「もう疲れたのか、善逸」
「そりゃあ疲れたさぁ、あんな距離から来たんだしぃ??」
「俺は平気だっ!」
「さ、さすが長男…」



「それよりもクラス表見ようよ」
「うん、分かった」



「あー、違うクラスだ…」
「ほんとだ、俺がA組で善逸がB組…」
「あ、でも伊之助と同じクラスだ、俺」
「良かったな、善逸」
「うん!」



「善逸」
「ん、?」
「悪い、トイレに行きたいから、先クラスに行って伊之助いるか見てきてくれ」
「分かったよー」
あー、トイレトイレっと…どこにあるんだ?
あ、あそこに大人の人がいる…先生か?
喋りかけてみよう
「すいません」
「ん?誰だ?」
えっこの声…心臓が、痛い…っ!
「れ、煉獄、、さん?!」
煉獄さんだっ!生きてる、生きてる煉獄さんがいるっ!!
「煉獄さん、俺の事覚えてますか?炭治郎です、竈門、炭治郎ですっ無事で嬉しいです!目と腹は大丈夫ですか??」
あぁ、無事でよかった
「君は…誰だ?」

「覚えて…ないんですか?」
「すまない、見かけない顔だ。それよりも俺は先生だ。さんずけではいけないぞ、少年」
覚えて、、ないんだ
「あ、自己紹介を忘れていたな。俺は、煉獄杏寿郎だ、よろしくn…って少年!?」
もういい、自己紹介なんて聞きたくない、ここから逃げよう
「しょうねーーーん!!!」
大きな声が聞こえなくなる距離まで走った
もう大丈夫だろう
疲れた、疲れた
あれ、水…雨降ってる?
いや違う、これは自分の涙だ
情けない、長男なのに、中学生なのに
覚えてないだなんて、最悪だ

最悪の入学式だ









「炭治郎…」
俺は死んだ、そう、覚えている、何もかもを
昔の関係のままでいたくなかった、だから嘘をついた
この新しい時代で、1から関係を築きたかった
このために、貴方に嘘をついてしまった
仕方ないことだ、許してくれ、炭治郎
でも…


「でも、偽りを通すのは辛いんだ」

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