騎士1:
小瀧も見違えるように強くなったな
アラン:
勇者らしくなったな 小瀧
アラン:
もうすぐ二人とも別れの時が来るな
今までよく頑張ったな
アラン:
王都はこの国の中心部
すべてが執り行われている場所だ
アラン:
この国のすべての決まり事を女王スクルド様がお決めになり、エルフの国 アルフヘイム、ドワーフの国 アルヴィース
そして我が国 ファイナへ伝達されてくる
アラン:
俺も直接お目にかかったことはないが、聞いた話では、見た目は幼き子供と聞いておるが
アラン:
もしかして、きれいな女性を想像していたか?
アラン:
だから 見た目はといっただろう
女王になられる方は、10歳くらいから成長が見られない
だから、実際の年齢はわからないとしか言いようがないが
騎士:
隊長 大変です
村はずれに化け物が現れました
アラン:
化け物?
騎士:
今まで見たことのないやつらです
アラン:
もうすぐ王都からの迎えがするというのに、
アラン:
もしかすると、これは勇者を王都に行かせないために敵が送ってきた化け物かもしれない
濱田 小瀧 お前らはここで迎えを待つように
アラン:
お前らは絶対に城から出るな
それと 王からの贈り物だ受け取れ
アラン:
俺たちのような甲冑は動きにくいだろうって
王の特別の配慮だ
アラン:
心配するな
下にこれを着るんだ
アラン:
これは特別で妖精に作らせた、羽より軽い鎖かたびらだ
アラン:
軽いだけではなく、たいていの剣は通さないくらいに頑丈だ
アラン:
だめだ 危険すぎる
騎士:
アラン隊長 この二人の性格からして、ダメって言ってもついてきてしまいますよ
アラン:
そうだろうな
では、危なくなったらすぐに後ろに引くように いいな
これだけは絶対に守れよ
アラン:
は~~~
では では 第一騎士連 出発するぞ
急げ
アラン:
第一騎士連 行くぞ
濱田と小瀧 援護部隊は、周辺の村人の避難を頼む
子ども:
おじいちゃんがまだ家の中にいるんや
子ども:
おじいちゃん 目が悪いんや
もうここまで生きたから いいって 先に行きなさいって
でも おじいちゃん おいていかれへん
子ども:
本当に おじいちゃん 助けてくれるの
子ども:
うん
アラン:
おい お前ら どこに行く
避難を誘導しろ
ぎゃ~ ブシャ~
ブシャ~
アラン:
首だ 首をはねろ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。