「もしもし」
電話越しにきくあなたの声は
とても落ち着くことが出来る声だった
みやと話したあの日の夜私はなんだか
1人になった気がして "あの人"に電話をかけた
「あいたい…」
そういうと
あの人は驚いたのか
「え」
と呟いた(?)
「ごめんね、やっぱなんでもない。」
「こんな夜遅くにごめんね、おやすみ」
と、自分はさっき言ったことをなくそうと
慌てて通話を切ろうとした.
「今行くから、まってて」
とあの人は言った。
その言葉に 私は
「うん」
としか答えられなくなって
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こんな情けない自分に腹が立った.
同時に ピンポーン とインターホンがなった
はーい、と返事をし、ドアを開けた
急いできたのか、あせだくのておくんがいた
その瞬間 孤独感が解放され.
安心したのか 私はておくんに近寄り
抱きついた
そして泣いた.
それに驚いていたておくんは
と心配そうに話しかけてくれた
まだあって1年も経ってないのに、
こんなにやさしくしてくれる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!