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第6話

二度目の白い部屋で
父が運ばれたという国際大学病院に着くと、再びあの白い部屋に通された。


小6の夏の事故は

赤信号を見落とした車が、俺たちの乗る車に真横から、それも運転席側に突っ込んできた。

母は即死。俺は助手席で奇跡的に助かった。


その日以来もう────













俺は泣くことはなかった



白い部屋で横になっている父。

顔にかかっている白い布を捲る。

父の死に顔は母の時よりも美しかった─────

そんな気がした。


そして母の死んだ日以来泣いていない俺は、父が死んだその日も泣くことはなかった。


特に我慢している訳でも無かったが、何故か涙は出てこなかった。

周りの人間には冷淡な息子だと思われたかもしれない。

言い方が悪いかもしれないが二度目ともなれば

"慣れる"。




もう俺の感情は動こうとしなかった。



俺「父はどうして...?」


その声に感情はこもっていなかったが、受けとった人間には感傷に浸っているように聞こえたかもしれない。

「お父さんは仕事中に...飛行機の操縦中に急激な悪天候によって飛行機が墜落し...。」

俺の父はパイロットだ。

操縦の腕が良く、国際便で世界中を飛び回っていた。

そのため家にいることが少なかったため、俺は母と過ごしている時間が圧倒的に長かった。

それもあって父の死には感情が動かされないのではないか?

いや、だとしても親が死んだら普通は泣くだろう。

ああ、たぶん俺の感情も死んでしまったのだ。


その時 ───────



ガチャ

「かずひこ!───」

そう叫んで入ってきたのは










祖母だった。


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りょくちゃ
りょくちゃ
学生です 2年ほど前に学校で作文した時に小説ジャンルで受賞し、市内の文集に掲載されたのがきっかけで小説に興味をもちました。 趣味程度で書いています。 ハピエン、シリアス、ミステリー、サスペンス、恋愛、BL、GL、アニメ(少しですが)など色々読むので、様々なジャンルを書いていけたらいいなと思います。 アドバイス、感想などコメントして頂けると非常に喜びます笑 誤字脱字、言葉の使い方が間違っている、批判的なご意見でもコメントして頂ければ幸いです。
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