やっと病院へ着いた
此処は奇病の人達が通う病院だ
今日は3番か ..
名前が呼ばれるのを待つ
「3番の方診察室へお入りください」
呼ばれた
まだ重い足を持ち上げるように歩く
濮の担当の先生は凄く優しい
頭も良いらしく言葉遣いも不快にならない
「最近どうなの?」
「綺麗な翼なのにな」
「こんなに立派になって」
先生は濮の翼を撫でながらそう言う
先生は濮が生まれた頃からお世話になってる
「それはしょうがないよ」
「そうだね..」
「持っても2年から2年半かな」
「学校は楽しい?」
「はは.ジミン君の癖に珍しいじゃん」
「楽しいって思えるようになったんだね」
「謙虚だなあ」
「取り敢えず今の所問題はないから今日は帰って大丈夫だよ」
「じゃあね」
持っても2年半か
そう永くないな
……To be continued
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!