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第1話

序章 <契約>
1,255
2019/12/24 13:08
アリス
アリス
~ 今回のネタバレ要素 ~

本家『地縛少年花子くん』1巻

第一の怪 トイレの花子さん

本家『地縛少年花子くん』3巻

第14の怪『16時の書庫 其の四』

の一部台詞
アリス
アリス
はじめまして、この作品のあるじであるアリスと申します。物語を始める前にちょっとした挨拶だけさせていただきます。
アリス
アリス
この作品は、あいだいろ様という方が書かれた『地縛少年花子くん』という漫画の世界観をなるべく壊さずに、どこまでオリジナル設定をぶちこめるか、というわたくしの妄想で生まれました。
アリス
アリス
所々、文章がつたないところや誤字脱字等があるかもしれません。そういうところは気がつき次第すぐに修正させていただきますので宜しくお願い申し上げます。
アリス
アリス
また、最初の方は本家さまの内容に似せて作らせていただきました。所々オリジナル設定をいれているので、本家様の方を知っている方も多少は楽しめるようになっています。知らない方は、本家さまを見てから読むことを推奨します。
アリス
アリス
それでは、本編をお楽しみください!


~ ~ ~ ~ ~ ~
序章 <契約>

 私の名前は、青霧莉愛(あおぎり りあ)。かもめ学園に高等科の一年生です!成績は学年トップクラスで私の祖先はとても強い魔法使い。ちょっとした魔法なんかも使えちゃいます。
 そんな私は今、トイレにいる。普通にここにいるのではない。ある理由があってここにいるのである…
 扉をトン、トン、トンと叩いた。
莉愛
莉愛
花子さん、花子さん、いらっしゃりますか?
私はこの学園に伝わる七番目の怪異、トイレの花子さんと契約しに来たのだ。どうせ、ガセネタだろうし…ガセネタじゃなくても最悪追い払えば大丈夫だしね…ちょっと間をおいて扉の方を見たが…反応は?
??
は~あ~い~
本当に声が聞こえたよ!?き…きっと気のせいだよね?扉を開いて中を見た。うん、やっぱりいないじゃない。
??
こっちだよ
そう声が聞こえ、恐る恐る振り向くと
莉愛
莉愛
いや~~~!!
後ろには男の子がいた。呪符?が頬に張られていて、昔の制服を来ている。男の子。
??
くふふ…あはは!大丈夫?
その男の子は怖がっている私をまるでおかしいとでも言わんばかりに笑い始めた。ん…?男の子?
莉愛
莉愛
男の子……?
花子くん
そうさ、だけれど性別以外はなにも噂と変わらない。俺は怪異、七番目のトイレの花子さんさ。君は願いがあってここに来たんだろ?
願い…そうだ。私はある願いがあってここに来た。きっと、花子くんであれば叶えてくれるであろう。
莉愛
莉愛
そうなの!ある願いを叶えてほしいの
花子くん
そっか…その前に君の名前はなーに?
そういえばまだ花子くんの前で名乗ってなかったっけ?
莉愛
莉愛
ごめんなさいね、私の名前は青霧 莉愛!願いは…えっと…その…
花子くん
言いたくないの?
莉愛
莉愛
えーっと…そんなことはないんだけど…その…
花子くん
恥ずかしーの?
莉愛
莉愛
そんなことない!
ついむきになって反応してしまった…ここは冷静に
花子くん
じゃあいってみなよ
莉愛
莉愛
その…私は…友達…ほしいの
花子くん
友達?
花子くんは不思議そうに聞き返してきた
莉愛
莉愛
そうなの…色々とあって友達ができないの…
花子くん
事情があるんだね。話してみなよ!…嫌だったら別に大丈夫だけどね?
莉愛
莉愛
…原因は私の家が原因なの
花子くん
家…?とてつもなくダサい家とか?
莉愛
莉愛
そっちの家じゃない!家柄の方よ…
花子くん
家柄かぁ…どういう家系なの?
莉愛
莉愛
由緒正しい魔法使いの家系よ…霊力は愚か、魔力も神聖力ですらこの世界最強の家系と言われてるわ…現在の当主はお父様で、次期当主候補であって歴代最強の力を持つ。それが私。
花子くん
そーなんだ…ってえ!神聖力?俺ら怪異とは対の力だよね?俺帰るよ?
花子くんは慌てて帰ろうとするけど私は止める
莉愛
莉愛
大丈夫だよ、基本的には封印しているから
花子くん
よかった…じゃあいいや、君の願いを叶えてあげるよ
莉愛
莉愛
ありがとう!花子くん
花子くん
んじゃ~先に契約だけしちゃおうかな?どうせ願いは叶えてあげるんだし
莉愛
莉愛
えーっと…どうやって契約するの?紙?それとも魔具でも使うの?
花子くん
違う違う。今回の契約者はかなり特別な存在だから、魔力のトレード交換でいいと思うんだよね
莉愛
莉愛
トレード…?
花子くん
そうそう、見た感じじゃなくても君の潜在能力、魔力はかなり高いからね。多分俺のと交換しても大丈夫そうだし
これって、花子くん大丈夫なのかな?私魔力というか神聖力は結構強いけど…1怪異である花子くんに耐えられるかどうか
莉愛
莉愛
花子くんは大丈夫なの?
花子くん
もっちろん!俺の力で君の神聖力を中和するから。まあ君の力の…三分の一位が限界だろうけどね
莉愛
莉愛
そっか…じゃあこっちも花子くんの力を中和しちゃって構わないのね?
花子くん
そうだね!
莉愛
莉愛
魔方陣でいいかな?
花子くん
いいよ~
莉愛
莉愛
ちょっと静かにしててね
そういい、精神を魔法に集中させる。魔方陣を展開するときに一番大事なのは集中力。最初は小さなものを作り出して、徐々に徐々に大きくしていって、数分もしないうちにそれは完成した。
目を開けて周りを見ると、花子くんも同じものを展開したようだった。そして、魔力が入ってくる感覚と、抜けていく感覚。その両方が私を襲った。だが、途中で…頭のなかになにかが見え始めた。
男の子がそこにはいた。学校の教室の窓に腰かけてなにかをいっている。
幻の男の子
もう何処にも行かないって決めたから
その男の子の声が聞こえた瞬間に、バラバラと三角のパーツが飛んでいって、いつしかその姿は見えなくなった。
徐々に徐々に私の意識は戻ってくる。数分後、私の意識は完全に戻ってきて、目の前では心配そうに子猫のような髪の毛を揺らしながらたっている人がいた。
莉愛
莉愛
花子…くん?
花子くん
もうとっくに終わっているのに…ようやく意識が戻ったね!
莉愛
莉愛
これでおしまい?
花子くん
うん!
花子くんは無邪気な笑顔で言った。がその直後に先程とは対照的な不適な笑みを浮かべて言葉を紡ぐ。
花子くん
これで彼岸と此岸の境を越えて、俺たちの縁は結ばれた。代わりにもらうよ、君の…労働力!
労働力か…いったい何をすればいいの?と放心状態になりながら花子くんに問うと、彼は答える。
花子くん
ちょーど、人間の助手が欲しかったんだよね…
莉愛
莉愛
怪異の助手か…
花子くん
うん!
花子くんの声に答えるように私は精一杯の笑顔を浮かべて言った
莉愛
莉愛
まぁ、それも楽しいかもね!宜しく、花子くん
こうして、摩訶不思議な怪異花子くんとの不思議な共同生活が始まったのであった。

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