樹は「みな」のスマホのLINEで北斗とのトーク画面を開いた。
『それでどうするつもり?』
田中「今どこにいるか聞いて、嘘のところを言ったらしつこく問い詰める笑」
『あー、面倒臭い女、みたいな?』
田中「そうそう!笑」
ちなみに樹が全部打ってます笑
送って数秒、すぐに北斗がスマホを見た。
『見るの早っ!』
田中「それな!」
田中「ちょっと待って、素直すぎない?笑」
田中「wwwww」
『やば!笑 すごい嫉妬してるじゃん笑』
『どうするの、樹?』
田中「もうこうなったら最終手段だ!」
田中「帰ってって言って、北斗が本当に帰ったら諦めるしかないね笑」
『そうだね笑』
田中「よし、行けっ!!」
樹の叫びと共に、私のメッセージが送られた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!