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2021/05/22

第10話

#8
阿部side
俺は余命宣告をされた。
原因は悪性リンパ腫、余命はもってあと1年。
もう少し生きれる確率はないか聞いたらほぼないに等しいって。
「俺の人生、呆気なく終わっちゃうんだな」
そう思っていたらいつの間にか涙が出てきた。
まさか俺が余命宣告されるなんて思ってもいなかったし、余命宣告をされるとしてももう少し生きれると思っていた。
どうしようもない思いを抱え、俺しかいない病室で泣いていた。
コンコン
急にドアをノックする音が聞こえた。
阿部亮平
はーい
深澤辰哉
よ!
阿部亮平
ふっかじゃん、やっほ
深澤辰哉
ゼリー買ってきたよ、お前このゼリー好きだったもんな
阿部亮平
ありがとうふっか
深澤辰哉
あなたから聞いたよ、検査結果
阿部亮平
聞いたんだ
深澤辰哉
うん、もしかして聞いちゃダメだった?
阿部亮平
いや、聞いてもらった方がよかったよ
阿部亮平
やっぱり悪性リンパ腫ってヤバいの?
深澤辰哉
進行具合にもよるけどヤバいよ
阿部亮平
そっか、俺もう死ぬのか
深澤辰哉
お前さ、すぐ死ぬって決めつけんなよ
阿部亮平
だって余命宣告されたんだよ?
阿部亮平
あと1年って、はっきり言われたの
深澤辰哉
でも奇跡が起こるかもしれないじゃん
阿部亮平
じゃあその奇跡は何%の確率で起こるの?
深澤辰哉
は?
阿部亮平
だから、何%の確率で起こるの?
深澤辰哉
それは…………、わからない
阿部亮平
分からないならそんなこと言わないでよ、そんな確信もない話聞きたくないんだけど
深澤辰哉
阿部、一旦落ち着け
阿部亮平
落ち着けるわけないだろ、余命宣告されて!
阿部亮平
俺だって生きたい、生きたいよ
阿部亮平
でも無理だって言われたんだよ!
深澤辰哉
だけど
阿部亮平
だけどって何?
阿部亮平
じゃあ聞くけどふっかだったら医学生と医師の言葉だったらどっちの言葉信じる?
深澤辰哉
それは……………
阿部亮平
答えられないんじゃん
阿部亮平
今日はもういいから帰って
深澤辰哉
お願い、もう少し話s
阿部亮平
帰って!
俺は勢いでそう言ってしまった。
深澤辰哉
そっか、ごめんね、またね
悪いのは俺なのにふっかは謝って帰った。
あんなにキツいこと言われて苦しいはずなのに、そんな表情は一切見せず柔らかい笑顔で帰っていった。
阿部亮平
ごめん、ごめんふっか………………
自分の気持ちを人に当たってしまったという侮辱さを感じながら、俺はまた1人の病室で泣いたのだった。