教室に戻ったのは昼休み
授業を受ける気にもなれないから
ずっと寝てた.
でも,昼休みに戻ったのは
間違いだった. ほらみて
ずっと質問攻めなの
呆れたように言うと
後ろから聞きたくない声が聞こえてきた
もぅ〜〜〜、なんなのよ.
ありえない.
そんな悪魔のような笑みで笑って
この人やっぱ嫌い!
ホント迷惑. 結婚なんてしないし
お嫁さんになんてなるつもりもないのに
場所を移動し
ひと気のない廊下で
放たれた一言に私は思わず
なんて間抜けな回答をしてしまった
そんな王子様笑顔で
言われてもね...
ほかの女子なら満足かもだけど
私はぜんぜん満足じゃない
自分の要件だけ済ませて
私の質問に答えないなんて
ありえない.
あんな人私,知らないもん!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!