ハヌルはリーダーと言っていた男の言葉がよぎる。
『テヒョンアの付き人になるって事は、
お前の責任は全てテヒョンアが持つんだ。
お前の行動、言動1つがテヒョンアの立場を変える。
仕事としてつくなら、ちゃんとしろ。』
テヒョンの運転する車で買い物に出かける。
着いた先は、見るからに高級な店だ。
自分の格好では到底入れない様な店を目の前に、
下を向き拳を握る。
すると、
ニカッと笑うと、肩に手を回しハヌルを店に連れて入った。
ハヌルを見て怪訝そうな顔の店員達は、
テヒョンを確認するとにっこり笑い、
奥のVIPルームに通された。
店員はハヌルのオーダースーツの為サイズを計る。
その間に、数人の店員がハヌルの為に、
数着のスーツと、大量の服を用意する。
1時間ほどかけ、買い物が終わる。
ハヌルが戻ってきた。
現れたハヌルは黒オーバーサイズのパーカーに
黒のスキニー。黒のブーツ。
あまりの大量の荷物で後でマンションに届けてくれる事になった。
テヒョンはどこかへ電話して家に向かった。
しばらくすると、
先程買った大量の服を数人の店員が運んで帰る。
それと同時に、別の業者が、大量の食材を運んでくる。
あっという間に、空っぽだった大きい冷蔵庫が満杯だ。
簡単そうなチヂミを作ってみることにした。
2人でキッチンの前に立つ。
『よし』っと言ってテヒョンが取り出した物はスマホ。
ハンズフリーにしてどこかにかける。
プルルルルルっプルルルルルっ
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ピンポーン
そこへちょうどジンが来る。
ジンがみた光景は悲惨だった。
どうしてだか2人とも粉で真っ白。
タニまで綿毛見たいに真っ白。
真っ黒の座布団はもちろんチヂミのはず。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!