茅野「澪奈から…聞いたの。佑衣ちゃんが、私と澪奈は合いそうって言ってくれたんでしょ?
澪奈も言ってたよ。佑衣ちゃん、本当は…っ」
茅野が最後の言葉を発する前に、速水は茅野を睨みつけて、無言で制した。
速水『変な言いがかりはやめて。それで?私と景山が仲良かったとして、私から何を聞き出したいの?』
茅野「いや…別にそんな…」
速水『そんなハンカチずっと握りしめててさ。そんなに楽しかったんだ?
"お友達ごっこ"』
茅野「……っえ?」
速水はダンッと大きな音を立ててトイレの扉を閉めた
茅野はビクッと肩を震わせると、ため息をついて廊下にでた。
だが、茅野の目の前には壁によりかかる諏訪がいた。
腕を組み、茅野を睨みつけている。
諏訪「あんたね」
茅野「っ……」
諏訪「佑衣に余計なこと言わないで」
茅野のことを睨んだままそう言った諏訪。
そのまま教室へ戻っていった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!