諏訪「里見ー」
諏訪がそう声をかけると、里見だけでなくクラス全員が諏訪を見る
諏訪「あんた疑われてるよ」
里見「…あ?」
小宮山「名推理聞かせてよ」
小宮山が茅野の背中を押し、クラス全員の前に押し出した。
そして、茅野は静まり返る教室で話し出した
茅野「…全国大会の会場にいたよね」
里見「…」
茅野「観客席に……ジャージ着て。」
その言葉に須永は、「どういう事だよ」と里見を睨む
須永だけでなく、クラス全員が里見に対して疑いの目を向け始めた
真壁「そういえば大会の日、ジャージの上着、里見に貸したんだっけ」
河合「なんで貸したの」
真壁によると、大会で忙しかった上に駐車場の整備まで頼まれてしまったのだが、たまたま里見が会場にいたため、整備を引き受けてもらったとのこと。
兵頭「たまたま会場に、ね…」
兵頭が里見の目の前の机に乗って視線を合わせる
里見「…試合が中止になって暇になったから見に行っただけだよ」
兵頭「っ…」
里見はこの空気を誤魔化すかのように兵頭の額にデコピンをした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!