side廉
今日は俺の誕生日。
しかも20歳のだ。
成人したのだ。俺は。
友達や先輩が「誕生日おめでとう」とメールなり電話なりで伝えてくれた。
だがしかし。今日は大学にレポートの期限日で、仕方なく大学に来た。
すると
友達1「お!永瀬!」
「おぉ!久しぶりやな」
友達2「久しぶり。何しに来たん」
「レポート出しに来た」
友達2「うわっ!俺やってねえ!」
「マジかよ(笑)」
友達1「俺も......永瀬この後って空いてる?」
猛烈に嫌な予感
友達1「手伝って」
「なんでやねん!!」
友達2「頼む!お礼するから!!」
「当たり前や!」←
仕方ない...
久々に会えたし、もう少しこいつらといたいと思ったから、ちょうど良かったかも。
俺達は大学にある資料室へ行った。
友達2「マジでかぐちゃんがかわいい」
友達1「いやそれな。俺ファンになっちゃったもんな」
友達2「俺も。今年はライブ行って生かぐちゃん見たいわ」
「お前らやる気あんのか...?」
友達1「やっぱさ生かぐちゃんってかわいいの?」
「は?」
レポート書かずに、かぐの話始めるし
こいつら会わんうちにかぐのファンになってんねんけど
友達2「いや、永瀬は一緒にいる時間が長すぎてもうなんとも思ってないんじゃね?耐性がついちゃって」
友達1「あー、それありえる」
......ついてないんやけど
むしろ日に日にかわいくなってるというか...
そんな会話をしながらもレポートを途中までやり終えて、3人で帰る。
すると、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!