第9話

花びらが6枚
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2022/09/24 12:00
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ト「その約束は_______」
『約束は____??』
トド松は一呼吸おいて話し始めた
ト「昔、この刀を使っていた凄腕の武士がいたんだって。その武士は正義感が強くて…そうだね…ちょうどあなたみたいに二刀流!って訳じゃなくて、村正1本の使い手だったらしいんだけどね?
ある日、刀の手入れを自分で行ってたところにいいタイミングで強盗が入ったんだ。」
ここにいるみんなでトド松の話をきく

ト「で、その武士は研いでいた村正で強盗を追い払おうと考えた。素早く刀を手に取ったのはいいんだけどその時に自分の太ももに掠っちゃってさ。当たり前にそこから血が出たんだよね」
『うわ~~~いったそ』
お「お前も気をつけろよ」
チ「いや、切れて血が出ちゃったでおわりじゃないんだ」
『え?』
ト「その瞬間、刀に血が着いたところから黒いモヤが出てきてその武士を取り込んで刀だけが残った…
っていう実話」
『…は、実話?』
ト「そ、実話」
チ「う~ん断言は出来かねないけど85%くらいかな」
カ「それほぼ100%じゃないか」
ト「うん。もう村正にあなたの血を入れたんだよね??」
『うん』
お「ってことは、もう今からあなたは村正で血を流すような事出来ないってことだろ?」
ト「だから絶対あなた、気をつけてね」
チ「ほら村正にさや付けとけばいいんじゃない?鞘は?」
『…カラ松』
カ「…置いてあったのはその刀単体だ」
『マジか~~~~~じゃあチビ太の店だな』
チ「チビ太ってあの刃物専門店の?」
『?うん。それしかなくない?』
チ「知ってるの俺達だけだと思ってた…」
カ「そういえば前に真っ黒な可愛い女の子が
店に来たってチビ太が…」
お「アイツ~~~~~~~~~(=_=)」
『今度行かないと!鎌も見たいなぁ』
ト「鎌?ってアァ!!」
『うわっどうした』
ト「そういえばあなたって鎌も使えるんだよね、?!」
『うん、全然使える』
チ「鎌とかなら一松辺りなら鉈使ってるから一緒に
見に行けば」
『マジ?!鉈とか使ったことない…じゃあ今度誘ってみる!チョロ松も行こ!』(ニパッ
チ「うん(可愛すぎんだろけつ毛燃えるわ!!)」
おカ「(今のはクるわ・ぜ)」
ト「(うわぁ~兄さん達顔に出てる!)」
そんな話をしていると部屋の扉が開いた
『あっ、一松と十四松!おかえり』
一「…ただいま」
十「…」
ちょっとした沈黙
そりゃあこんなにアジト壊したら気まづいよね…
買い物組に目で合図して部屋を出る
パタン


『大丈夫だよね、きっと』
一「…うん。アイツはアイツなりに凄く反省してる」
チ「じゃあ大丈夫か。…って大丈夫じゃなーい!!」
ト「なあにシコ松兄さんうるさいな」
チ「黙ってられるか!!オイ!アジト片付けるぞ!!」
一ト「『はーい』」



十四松side


…やばい
こんなにアジトグチャグチャにしたら流石に
おそ松兄さんも怒る
どうしよう
そう考えるだけで涙が出てくる
みんなで綺麗にしたのにボクが…
十「ボクが全部壊しちゃったんだ…」(グスッ
一「…十四松はこれからアジトに戻って何したい?」
一松兄さんはボクが泣き出してからずっと背中を  
さすってくれてる
ボクは…
十「…ボクはッ…おそ松兄さんとカラ松兄さんに
謝りたい!!!」
一「…そっか。もう夕日が出てる。十四松はもう大丈夫。行こ」
十「うん」
一松兄さんに手を引かれてオレンジ色に染った路地裏を出る
一松兄さんはアジトに着くまで手をしっかり繋いでてくれた
十「一松兄さん。ありがとう」
一「…ん」
アジトに入るとボクが出ていった時より凄く片付いていた
十「(片付けてくれたんだな)」
おそ松兄さんとカラ松兄さんを探す
どこだろう…
チ「うん」
チョロ松兄さんの声だ
多分みんなココにいるんだろう
一「…俺が開けるよ」
頷く
ありがとう一松兄さん
ボクちゃんと言うよ
ガチャ
一「…ただいま」
十「…」
おそ松兄さんとカラ松兄さんを見る
ボクが前に進むとあなた、トド松、チョロ松兄さん、一松兄さんは部屋から出ていってくれた
十「おそ松兄さん、カラ松兄さん」
おカ「…」
しっかり2人の目を見て、謝ろう
十「…ごめんなさい!!」
十「ボクおそ松兄さんとカラ松兄さんが殺されでもしたらどうしようって勝手に1人でパニクって…アジトもこんなにしちゃって…!!」(ボロボロ
お「十四松」
下げていた頭を上げる
おそ松兄さんが立ち上がってボクの目の前まで来た
目を瞑る
影が近づいて来たので身体が強ばる
覚悟した瞬間、予想していた感覚とは程遠い、優しい温もりがボクを包んだ
十「!」
お「怒ってないよ、十四松。
お兄ちゃんは十四松が自分で言いに来てくれた事が
嬉しい」
十「おっ!おそ松兄さん…
ウッごめんなさいいいい」(ボロボロ
カ「十四松、泣くな、男だろ??」
十「カラ松兄さん…ごめんなさい…」
カ「俺はもう大丈夫さ。ほら涙吹いて」
カラ松兄さんはボクの涙を手で拭ってくれた
いつまでも泣いてちゃダメだよね、
パァンと自分の頬を叩く
おカ「!!?」
十「ボクもうこんな事しない!」
お「偉いぞ~十四松!じゃあこれから皆で片付けだな」
カ「ああ。丁度いい機会だ古い物を捨てて新しく買い換えようじゃないか。なあ兄貴」
お「ン~そうだね~じゃあ買い換えるか!家具とかそこら辺はあなたとか一松とかチョロ松辺りでいいだろ」
やっぱりみんな優しい
ボク松ファミリーでよかった!!!
ウオオオオオ片付け頑張りまっせ~~~~!!!



十四松sideend


片付けをしていると3人が戻ってきた
十「ご迷惑おかけしましたっス!!」
『なんも~~ほらチョロ松も喜んで片付けしてるよ』
チ「僕?!ヴゥンまァしてるけどさ…」
お「なぁーそろそろ家具とか買い換えようぜ」
ト「!いいね!ボク選びた~い」
お「トッティが選んだら俺らのアジトめちゃくちゃ女の子みたいになっちゃうからダーメ」
ト「えぇ~~まァ自分の部屋好みだからいっか」
お「聞き分けいいねェ流石トッティ」
ト「トッティ言うな!」
一「…じゃあ誰が行くの?」
カ「それは…お「あなたとチョロ松と一松で」
カ「俺のセリフ…」
一「…俺?キッチンみたいになるけど」
『選んでいいの?!ヤッター!!一松!!チョロ松!
一緒に考えよ!!』
チ「(とても行きたい…)あ~ごめん、おそ松兄さん」
お「?」
チ「僕違う仕事もあるんだけど…
誰かさんのせいで(怒) 」
お「えっとぉ(目そらし)」
カ「俺も仕事あるからな…」
ト「あっ、チョロ松兄さん!あなたに簿記見せれば?」
チ「いいんじゃない?あなた数学とかは得意?」
『クレッセントでは経理と、前線担当だったよ』
お「じゃああなた任せていいか?」
チョロ松が(いつ取ってきたのか分からないけど)松ファミリーの簿記を私に渡す
パラパラとめくってみる
きっちり事細かに書かれてあった
え待って…
『チョロ松めっちゃ丸字…意外…可愛い…』
十「びっくリーグ!!!」
ト「意外だよね~あっそうだ!」
トド松は自分のデスクから紙とペンを持ってきた
ト「おそ松兄さん、ここの1番上にフルネーム書いて」
お「?おう」
おそ松はさらさらっと書いた
お「カラ松に渡せばいいのか?ほらよ」
カ「ありがとう」
カラ松は随分筆圧濃そうだな…
カ「チョロ松」
チ「僕は良くない?まあ書くけどさ…」
チョロ松はさっき見たからなあ
一「…ん」
チ「はい」
一松は…おおお、絶対うっすいぞ
一「十四松」
十「はいはいはいはーーーい」
十四松はペンをグーで握りしめて殴り書き
おっとぉぐっちゃぐちゃな予感(失礼)
十「トッティ!!!」
ト「トッティって呼ばないでって…(ノД`)」
ペンを受け取ってゆっくり書いていく
ト「でーきたっ!じゃああなた!ここに紙とペンあるからボクらの字を予想して書いて!」
『おおお…これまた楽しそうなね、んじゃいっちょ書きますかあ』
辛うじて残っていたテーブルの前に座る
うーーん…
おそ松は結構さらさらっと書いてたから…
でも絶対おそ松は字が汚そう!(失礼)
結構ズバズバ書いてっと
これでいっか
カラ松はとりあえず筆圧濃く書いてカクカクしとけばいっか
カクカク、、、よっしできた
チョロ松はさっき見たから何となくでかく
一松はへにゃへにゃな筆圧だけど見えなくないように…かな?
あっ一松は字が横長そう、ネコのマークもつけとこ
十四松は殴り書きかなっ☆
『フンッ』
トド松はとりあえず女子みたいな字
『できたー!!!』
あっ私の字も書いとこ
『っし』
ト「できた??みせて!」
『はいっ!』
トド松達はさっき書いてた紙と比較しながら私が書いた紙を見ていく
お「チョロ松のやつはさっきみたからほぼ同じだな」
カ「俺も少し似てないか?」
ト「わ~ほんとだ!似てる~」
一「…俺のネコのマーク(嬉しい)」
チ「え?ウワッ凄っ」
十「あなたやっべぇーーーね!」
『え?そう?』
トド松にほらと言われて見てみると一松の書いたやつと私が書いたやつがそっくりだった
『なんだかんだ言って一松と話合うよね~~』
一「…うん(やったあああ(՞ټ՞))」
おカチ「(クソ…一松に取られる…!!)」
『あ、でもトド松意外…女子みたいな字だと想像してたんだけど』
ト「ボク1年だけ習字習ってたからね」
『へぇ!だからこんなに上手いのか』
お「てかさ、あなたが書いた俺の字酷くね?」
チ「エッwww」
カ「あなたッwwwそれwwwはwww」
十「やっべーーーー!!!!!」
ト「ギャハハwwwおそ松www兄さんwww」
一「グッwww」
『ええ、絶対汚そうなのにな、って』
おそ松の字を見てみるとめっちゃ女子みたいな字だった
『ちょっとwwwええwww意外wwww』
お「おーおー笑うなよ!!丸い方が楽なの!!」
『楽なの??笑』
お「とか言ってあなたも丸字じゃん!!」
『元々だからいーの』
お「俺もだし!!」
チ「ねェ、ちょっと暗くない?電気つけようよ」
カ「じゃ俺あっちの方閉めるからあなた
ついてきてくれ」
『いいよー』
ト「じゃあボクらこっち閉めるねー」
カ「ああ」
カラ松はドアを開けて待っててくれた
『ありがとう、ふふ、お姫様になった気分』
カ「はは、じゃあPrincess行こうか」
『!』(ドキッ
カラ松って時々こういう事あるよね、、、////
ほんっとドキドキする、、、
私はこたえようとプリーツスカートの裾を持って軽くお辞儀をする
『お願いします、Prince?笑』(ニコッ
カ「ッ!////(可愛いすぎだろ、、、)」
5「…」
おチ一「(クソ松…!!でもあなた可愛い!)」




カラ松side
チ「ねェ、ちょっと暗くない?電気つけようよ」
チョロ松が窓の外を指さして言った
俺はチャンスだと思った
ここぞと言うばかりにあなたと二人きりになる口実を頭に並べる
カ「じゃ俺あっちの方閉めるからあなた
ついてきてくれ」
『いいよー』
っし
心の中で軽くガッツポーズをする
ト「じゃあボクらこっち閉めるねー」
カ「ああ」
俺はドアの方へ行ってドアを開ける
『ありがとう、ふふ、お姫様になった気分』
そんな可愛いこと言わないでくれ…
もうお姫様だろ?、(?)
いいや、絶対だけのお姫様にしてやるから待ってろあなた…
カ「はは、じゃあPrincess行こうか」
『!』
あなたが出たから自分も出ようと思ったとたんあなたが振り返った
プリーツスカートの裾を持って軽くお辞儀をした
『お願いします、Prince?笑』(ニコッ
トクンッ
心臓が今日イチ高鳴った気がした
カ「ッ!////(可愛すぎだろ、、、)」
ダメだ顔が戻らない
もっともっともっとあなたと居たい
もっともっともっとあなたと話したい触れたい
______誰にも渡したくない


カラ松sideend







お姫様みたいに振舞ったあとからカラ松の顔が
真っ赤で戻らない
やばい、??
『カラ松、??』
カ「、、、ああすまん、あなたが可愛すぎて、、、」
『エッ??!!!!』
私が?!!可愛い、??!!
あああ顔に熱が集まる
『、、、そんな、、、わけないじゃないですか』
カ「そんなことないぞ。ほらあなた、行こうか」
カラ松のゴツゴツした手が私の頭をバウンドする
『うん』
しばらく廊下を進むと鉄製の重たい扉の前で止まった
カ「開けるからちょっと目でも瞑っててくれ」
『わかった』
ピピと機械音がなる
限られた人でしか見られないのかな
、、、まあ気にすることでもないか
ピーと音がなって扉が開いた
『凄いね』
カ「ここは指令室だ。仕事の時にトド松がここで俺たちに指示を出してくれる。あとは、その他諸々のスイッチがあるくらいだな」
『へーーよくできてるね』
カ「ここのカーテンを全部手動で閉めるのはめんどくさいからっておそ松が全部自動にしたんだ」
『え?じゃあなんであそこの部屋は手動なの?』
カ「ただ単につけ忘れさ」
『、、、それだけじゃなくない?』
カ「流石あなただな。あそこの部屋は色々な所から見えるから直ぐに閉めれるように手動にしてある」
『へ~~まあそうだよね』
カラ松は色んなスイッチがある中でカーテンと書かれた張り紙がしてあるスイッチを押した
『(きっとおそ松とか十四松が忘れないように張り紙してあるのかな)』
すると指令室にいてもウィーーンとカーテンの閉める音が聞こえてきた
カ「いちいちうるさいけどな」
『まあいいんじゃない?笑』
カ「じゃあ戻るとするか」
『うん_____』
♪~ルールルルルルルールル
『あっ電話』
カ「(て〇この部屋、、、!)」
『非通知、、、?』
警戒しながらも電話に出る
『もしもし』
《あっ出た、もしも~しあなたちゃん?》
『エッまさかあつし?!』
《やっと気づいてくれた?久しぶり》
『うわ~~クレッセントのアレ以来?』
《そうなるね。どう?松ファミリーは》
『やあもう松ファミリー最高かな!!みんな優しいし、クレッセントなんてクソみたいに思えるよ』
《ハッハッハそうか、なら良いんだけど》
『?どうしたの?』




《実はキミに折り入って頼みがあるんだ___》
『頼み?』






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