あなたside
だれか、、、きた。
恐る恐るドアを開ける。
「ん?あなた、どーした?」
だれ?このイケメンくん。
黒髪にあってます、、、
耳かけしてるとこも、いい。
『あ、あのっ、だ、だれですか、、』
「あ゛?」
えぇ、お、怒らせちゃった、、、?
「ちょ、ちょっと待てよ~、朝から冗談止せって!w」
この人、冗談だと思ってる、、、、
『あの!ほんとに、だれですか、、、?』
「え?ねぇ、頭でも打ったんか?あなた?」
とりあえず、家に上がってもらった。
正直、知らない人を家にあげたくなかったけど
あなた、なんて下の名前でよばれるなんて、
よっぽどの関係なんだろう。
でも、彼氏?にしては、ちがう気がする。
「ええか?今から質問するから、答えてや」
『あいよ。』
「あなたの名前は?」
『片桐あなた』
「せや、あっとる。ここの家の住所は?」
『えっと、大阪府………』
「ちゃうで。東京や、ここ。」
『どうゆう、こと、』
「まぁ、あとで説明したる。じゃあ、家族構成は?」
『お母さんとわたし。お父さんは、産まれる前に亡くなっちゃったの。』
「じゃあ、あなたの昨日は2007年、2008年頃やな」
『え、なんでわかる、ん?』
「それもあとで教えたる。」
そういった黒髪くんの表情は、
少し悲しげだった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。