PM 5:45
そろそろ夕食の時間だ 。
ママが皆に伝えるとしたら 、この時間だろう 。
エマ達はどんな反応するだろう 。
明日の夜じゃなくて 、朝 。
もう私には全く時間がない 。
今日寝て 、起きたらすぐにこのハウスを出る 。
一日一日を大切に過ごしてきたつもりだから 、
私的には満足だ 。
したい事は沢山あったけど……… 。
あとは 、皆が脱獄出来る事を願うのみ 。
これ以上 、家族を死なせない 。
私で犠牲者は終わりだ 。
チリンチリン
部屋の外から 、ベルの音が聴こえた 。
夕食の時間だ 。
私は一度深呼吸をし 、部屋を出た 。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
食堂に入る前に 、皆に声をかけられる 。
そっか 、皆とご飯食べるの久しぶりなんだ 。
ずっと医務室で食べてたからなぁ 。
そんな事を話しながら 、私は食堂に入る 。
入ると 、いつものようにママが立っていた 。
ママはそう言って 、私の頭を撫でてくれる 。
ママに撫でてもらうと 、自然と気持ちが落ち着く 。
自分の席に行くと 、既にエマ達が座っていた 。
そう言って 、エマがニコッと笑う 。
この笑顔を見れるのも 、最後なんだな… 。
そう思うと 、胸が締め付けられた 。
レイは 、少し顔を覗き込んで聞いてきた 。
なんで ………………分かるの …… ?
紛らわさないと 。
あとで分かるよ 、レイ 。
すると 、ノーマンが話し出す 。
脱獄計画の事だろう 。
もう参加できない事を言わないと……… 、
言おうとしたタイミングで 、ママが口を開いた 。
ママが 、私の目を見て合図する 。
私は 、立ち上がる 。
皆 、一斉に私の方を見る 。
エマ 、ノーマン 、レイの顔が曇る 。
私は呟くと 、ママのもとに向かう 。
そして隣に立つ 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。