あなたside
話し合いが終わり 、皆は鬼ごっこをするために
外に出ていった。
明日から 、自分も計画に参加する事が出来る 。
やっと外に出れる……… 。
その最初の仕事が『 下見 』だ 。
もう脱獄計画は目の前まできている 。
自由が待っているんだ 。
私は棚の上に置いてあるクマの人形を抱き締める 。
絶対にノアの命を無駄にしない 。 させない 。
そんな声が聞こえた気がした 。
コンコン
ドアをノックして 、ママが入ってくる 。
ママは微笑むと 、私が居るベッドに座った 。
私はママの隣に座り直す 。
エマやノーマン達は 、ママと話す事に少し恐怖を
感じている 。
本当のママ 、ハウスの秘密を知ってしまったから 。
でも私はそんな事ない 。
だって 、とっくの前にバレているんだから 。
私がハウスの秘密を知っている事は 。
ママは 、私の目を真っ直ぐと見つめて言った 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!