1週間後。
白石「今日から新しくメンバーが増えます。みなさんの同期です。」
横峯「誰だろ?」
灰谷「男の人かな?女の人かな?」
名取「興味ない。」
白石「……では、入って来てください。」
私「はい。はじめまして。白鳥ゆりです。今日から宜しくお願いします。」
白石「じゃあカンファレンス始めようか。……………………………では、今日も宜しくお願いします。」
そんなこんなで始まった1日だけど初日から飛んで飛んで救急対応してヘリ要請が4件、白車が6件ととても忙しすぎたけどやりがいのあるところだなと思った。
名取「なあ、お前なんでヘリに乗れるんだ?」
私「えっ?」
名取「フェローなのに初日からヘリに乗れるなんておかしいんじゃね?」
私「そうですか?私はフライト……」
横峯「ねえねえ白鳥先生。若く見えるけど何歳なの?」
私「20歳です。」
横峯「えっ?年下?」
灰谷「年下で初日からヘリに乗れて凄いね。」
私「あ、ありがとうございます。」
緋山「あ、いたいた。これから指導医発表するみたいだから医局来て。」
私「はい。」
私を含め、横峯先生、灰谷先生、名取先生は緋山先生に連れられ医局へ向かった。
緋山「白石。連れてきた。」
白石「緋山先生ありがとう。じゃあ指導医発表だけど横峯先生には藍沢先生が。」
横峯「宜しくお願いします。」
藍沢「……………。」
白石「灰谷先生は私が。」
灰谷「は、はい。宜しくお願いします。」
白石「うん。じゃあ次は名取先生。名取先生は緋山先生が。」
名取「よろしくでーす。」
緋山「はい……」
白石「白鳥先生には藤川先生ね。」
私「藤川先生、宜しくお願いします。」
藤川「宜しくね~。」
白石「で、最後に雪村さんは冴島さんと。」
雪村「宜しくお願いします。」
冴島「任せといて。」
白石「それからさっき、白鳥先生にヘリに乗れるなんておかしいんじゃね?って言ってたみたいだけど…」
名取「なんすか?」
白石「白鳥先生はフライトドクターの資格を持ってるから初日からヘリに乗ることが出来たんだよ。」
名取「は?」
私「すいません。私、外国のと日本のとフライトドクターの資格あるんです。」
名取「なんだよ!それ!」
横峯「白鳥先生やっぱり凄いね。」
灰谷「白鳥先生のこと年下だけど尊敬します。」
私「あ、ありがとうございます。」
名取「チッ!」
藍沢「それと白鳥はオペの技術もピカイチだ。」
名取「あっそ!」
そして名取先生は医局を出ていってしまった。
完全に私のせいだよね……。
そういえば白石先生と冴島さん、私の両親の同僚だったあの2人の男性の娘さんなのかな?
ただ苗字が同じだけかも。
こうしてとりあえず長い長い1日が終わった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。