第8話

現実
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2020/01/03 17:21
「おと!!!!!」
ガバッ
起きたそこは保健室だった

何故?

撮影は?
今は何時?
呼んだのは誰?
どうしてここに?
疑問は尽きない
おと『あんず?』

涙目の少女の名前を呼ぶと
あんず「おとっ!!!良かった、良かった!」
あんずは泣きながら私に抱きついてきた
あぁそうか、倒れた私をあんずがここまで連れてきてくれたんだ


おと『ありがとうあんず、ここまで運んでくれ たの?』
あんず「ううん、私が運んだんじゃないよ、あと撮影はマネさんに話しといたからね」

おと『ありがとう』


撮影はあんずが連絡してくれたからいいとして


あんずがここまで運んだんじゃ
ないのなら誰が?あんず以外考えられない
あんず「Ra*bitsの皆がここまで連れてきてくれたんだ」



よく見るとあんずの後ろにRa*bitsのメンバーが


こんな小柄な生徒が?

おと『そっか、 ありがとうみんな』

おと『大変だったよね、ごめん』


創「いえ、それは良いんです、だけど…その、」


二兎「なんでうなされながら泣いてたんだ?」




ッッ!!!


夢の内容がフラッシュバックする

あぁ、あの夢に魘されたんだ
友也「話したく無ければいいんですよ!!💦」





……なんだろう

この子達には話して良いような気がする
おと『…いいよ、話してあげる』

あんず「!!…いいの?」
あんずは悟ったんだろう

夢の内容を





Ra*bitsの皆に話したのは、
母が死にそれにより始まった
父からの暴力のこと

それから逃げてきたこと

そしていま此処にいること

怪我を隠すために
黒タイツとパーカーを着ていること



Ra*bitsの皆はどう思うかな

やっぱ引かれるかな

言わなきゃ良かったかな




ポロポロ
おと「?!」
おと『何?なんで泣いてんの?!』



創「だって、そんな辛い事にッ耐えてきたんで
しょう?」
光「痛いのは悲しいし、辛いことなんだぜ
それなのにこうやって頑張ってるねぇちゃ
んはすげぇんだぜ…」
友也「ごめんなさい、いじめっ子の先輩なん  て言って……そんなに辛いことがあったのにッッ」

二兎「そんな辛いことがあったんだな…グスッ
ごめん、今まで噂だけで冷たくして」




……いい子だなぁ

やば、泣いちゃう


おと『、、ありがとう』
おと『もう泣かないでよ、私も泣いちゃう』




あんずの他に優しくされたのは初めてだった




あぁ、涙がこんなにも暖かいなんて

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