あなた「万次郎、どこにいたの?探した」
マイキー「…ごめん、仕事終わった?」
あなた「うん」
マイキー「そっか、、、行くぞ」
あなた「…………」
きっとこれは"共依存"
マイキーは私が居なくなれば死ぬし、私もマイキーが居なくなれば死ぬ
お互いがお互いを必要としているが故に苦しいのに辛いのに死ねない呪い
冷静を保ってる私もきっとマイキーが死んだら簡単に死ぬんだろうな
蘭「首領がちゃんと話すのってあなたくらいじゃね?」
竜胆「謝んのもあなたくらいだろ」
あなた「…………」
ベランダに出て少しだけ外の空気を吸う
万次郎はお風呂に入ってるからまだ来ない
マイキーが狂い始めたのは、いつだっけかな
…………ケンチンが死んだ時?いや、まだあそこはセーフだった。ギリギリだけど
圭介が死んだ時?エマが死んだ時?それとも、真一郎?
多分、本当に狂いだしたのは圭介が死んでマイキーが一虎を殺して、追い討ちをかけるようにエマが死んだ時から
……あはは、身近な人がこんなにもたくさん死ぬ事ってあるのかな
マイキーは人に弱音を吐かない
1人で全部背負い込む。だから、抱えきれなくなって楽な方を選んだ。仕方のないことだった。
だってまだ15歳の少年なんだもん。いくら無敵のマイキーと呼ばれても中身は15歳の子供
強がったって本当は弱い男の子
仕方がなかった
でも、これは"偶然"じゃない。"必然的"に起きたこと
"アイツ"が仕組んだこと。そう確信はしているのに"証拠"を掴めない。昔からそうだ。
全ては"アイツ"のシナリオ通り
マイキーの周りのヤツらは全部消したのになんで私を消さないのか疑問に思ったことがある。
マイキーの精神安定剤か?とも思ったけどそれは違った
"アイツ"は、私をマイキーが使えなくなった時の"保険"だと思ってる
昔、喧嘩してた時、確かに総長代理をしたこともあったしマイキーに劣れどカリスマ性は確かにあった。そこを見ていたのだ。"アイツ"は。
所詮、私とマイキーは"アイツ"に操られるだけの人形と同じ。それをマイキーは今拒んでない。
マイキー「あなた」
風呂から上がったらしいマイキーがドアの近くに立っている
マイキー「あなた、ベッド行こう」
あなた「……うん」
マイキーの悲しげな苦しそうな目を見ると、私は貴方に逆らえない
マイキー「あなたは、、、俺から離れないで。居なくならないで」
あなた「居なくならないよ、マイキーもね」
誰よりもマイキーの苦しみを理解してるから
本当はこんな事したくないって心の隅で思ってる事は知ってるから
本当は優しいって知ってるから
大丈夫、離れないよ
君を1人にはしないから
だから、今日もまた私たちは"呪いの言葉"を口にする
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!