あなた「マイキー」
マイキー「…………」
呼んでも返事をしないのは、相当キツかったんだろうな。近くに行って抱きしめてあげようとすると、手を引かれて逆に抱きしめられてしまった
マイキー「…良かった、良かった……俺、怖かったんだ……ケンチンもいなくなるんじゃないかって」
あなた「…うん」
マイキー「ッ……」
あなた「大丈夫、ケンチンはちゃんと生きてるよ。大丈夫、大丈夫だから」
肩に顔を埋めて話すマイキー。マイキーがこんなに泣くのはいつぶりだろう。もう覚えてない。
まぁ、いつも泣かないマイキーが泣くのが新鮮なことは変わらない
弱音を吐くマイキーも久しぶりで相当弱ってたんだなと再確認する。
マイキーが落ち着いたら、2人でみんなのところに戻りそれぞれ解散になった。
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あなた「…ヒック……あ"あ"ー、よかったぁぁぁ……ズズー」
マイキーに家まで送って貰ったあと、本当に安心して緊張の糸が解けたのか自分の部屋に来た瞬間泣き出してしまった
あー、良かった。こんなところは誰にも見られたくない
トントントン
あなた「……!?な、なに?お母さん?」
マイキー「お母さんじゃねーよ、開けるぞ」
あなた「え、マイキー!?ちょ、ちょっとダメ!……あ、ダメだってば!」
マイキー「……だと思った。やっぱ泣いてる」
お母さんが入れたのだろうか。帰ってきた時私が家の鍵閉めたのに……なんで来ちゃうかなぁ、もうぉぉぉ
マイキー「ん」
あなた「……」
マイキー「ほら、胸貸してやるから来いよ…さっきは俺が慰められたから今度は俺が慰めてやるよ」
あなた「…ッ……マイキィィィィ…」
マイキー「あんま大声出すなよ。ほら、ヨシヨシ」
私が泣くのは、真一郎と万次郎の前だけだ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!