マイキー「バカだな〜、たけみっち
…………女に手ぇ出すわけねぇじゃん」
武道「はぁぁぁ」
ドラケン「たけみっち、俺相手にすごんだな」
武道「す、すみません」
ドラケン「いーよ」
武道「へっ?」
ドラケン「譲れねぇもんがある……今どき女にそれ言うやついねぇぞ。昭和だな」
さっきまでピリピリしてた空気が、急にフワフワした空気になった
生徒たちからしたらまだピリピリかもしんないけど
まぁ、本当にマイキーが女に手ぇ出したら私がぶん殴ってた
それは有り得ないから大丈夫だけどね
ドラケン「びっとしてたぜ」
あなた「カッコよかったよ、たけみっち」
ドラケン「お前、なにひょっこり出てきてんだよ」
あなた「なんかさっきは面倒くさそうって思って」
急に話したのがびっくりしたのか、それとも私という存在を忘れていたのか
目を見開いて、話しかけてくるケンチン
ヒナ「あ、あれ?武道くん、あの人たちって…」
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ヒナ「ごめんなさい!私、勘違いしちゃって…」
マイキー「いーよー、別に。すげービンタだったなぁー
無茶しちゃダメ。相手が相手なら大変なことになっちゃうよ」
ヒナ「はい!」
私たちが校舎の外に出てきたから、ヒナも出てきて、頭を下げて謝った
なんて律儀な子なんだろう
あなた「ヒナ、メールアドレス交換しよーよ」
ヒナ「へっ!?」
あなた「ダメ?」
ヒナ「あ、いえいえ!全然!」
あなた「……………………よっし、ゲッツー。後で送るねー。ありがとー」
久しぶりに普通に女の子と話が出来るかもしれない。ちょっと嬉しい。
ヒナ「ヒナ、行くね」
武道「え、あ、デートは?!」
ヒナ「今度でいーよ!せっかくお友達が遊びに来てくれたんだし」
マイキー「バイバーイ、今度は叩かないでね」
あなた「今度遊ぼーねー」
ペコッと頭を下げて校舎に戻ってったヒナ
女の子って、あんなに可愛かったんだ
久しぶりに、ちゃんとしてる子と話せて気分がちょっとだけhigh
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!