第3話

Prolog(?)
1,050
2020/11/11 22:29
真っ白な雪景色。
ふわふわな綿みたいにまだ、降り積もったばかりだ。
息を吐けば白い息が出るほど、もう冬の真っ只中。
俺は、今日きんときと遊ぶ約束をしていた。
しかも今日はクリスマスの一日前、クリスマス・イブだ。
俺は、約束の場所へ行く前に、少しデパートに寄った。
Nakamu
あ、あった!
Nakamu
…きんとき、受け取ってくれる…かな…?
Nakamu
あ!そろそろ行かないと!
俺は、待ち合わせ場所へ急いだ。
ちなみに、さっき買ったのは、きんときに渡すものだ。
"友達"としてでは無く、だ。
俺は、きんときの事が好きなのだ。同性愛、何て普通じゃない、と言われるが別にどうでも良い。
好きでいるなら、同性でも、関係無いと、少なくとも俺は、思う。

プレゼントを渡すタイミングは、こうだ。
最後にクリスマス・ツリーで、別れる時に、
"好きだよ"と言って、渡す。前々からキメてた事だ。
ドキドキしながら、走っていたら、
きんとき
あ、おーい!なかむ!
目の前から、きんときが手を振っていた、その瞬間
Nakamu
きんとき!!危ない!!!
その瞬間、俺の体は、勝手に動いた。




キキーッッ ドンッ
きんとき
…かむ!なかむ!!
あれ…きんとき?どうして泣いてるの…
あ、そっか、俺、トラックに轢かれそうになった、きんときを庇って……
きんとき
なかむッ!死ぬなよ!死ぬなッ!!
Nakamu
…き…と、き…
きんとき
なかむ…ッ?
Nakamu
ぶ、じ…?
きんとき
俺は、大丈夫だよ!でも!なかむがッ!
Nakamu
よ…った…
きんとき
なかむ!いま、救急車来るからなッ!
嗚呼…良かった。大好きな、きんときが無事で…
目が…霞んできた…俺、死ぬ…の、かな…。
まだ、君に、好きと伝えて無いのに……
きんとき
なかむ……?なかむッ!!
また、ね、?……きんとき…
きんとき
なかむッ!!!
最後に聴こえたのは、きんときの悲しそうな声だった。




Continue to next time……

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