真っ白な雪景色。
ふわふわな綿みたいにまだ、降り積もったばかりだ。
息を吐けば白い息が出るほど、もう冬の真っ只中。
俺は、今日きんときと遊ぶ約束をしていた。
しかも今日はクリスマスの一日前、クリスマス・イブだ。
俺は、約束の場所へ行く前に、少しデパートに寄った。
俺は、待ち合わせ場所へ急いだ。
ちなみに、さっき買ったのは、きんときに渡すものだ。
"友達"としてでは無く、だ。
俺は、きんときの事が好きなのだ。同性愛、何て普通じゃない、と言われるが別にどうでも良い。
好きでいるなら、同性でも、関係無いと、少なくとも俺は、思う。
プレゼントを渡すタイミングは、こうだ。
最後にクリスマス・ツリーで、別れる時に、
"好きだよ"と言って、渡す。前々からキメてた事だ。
ドキドキしながら、走っていたら、
目の前から、きんときが手を振っていた、その瞬間
その瞬間、俺の体は、勝手に動いた。
キキーッッ ドンッ
あれ…きんとき?どうして泣いてるの…
あ、そっか、俺、トラックに轢かれそうになった、きんときを庇って……
嗚呼…良かった。大好きな、きんときが無事で…
目が…霞んできた…俺、死ぬ…の、かな…。
まだ、君に、好きと伝えて無いのに……
また、ね、?……きんとき…
最後に聴こえたのは、きんときの悲しそうな声だった。
Continue to next time……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。