さとみ視点
俺はあなたが作ったカレーを食べて声が出なかった。
だってこの味は…
・
・
・
・
初恋の懐かしい味だった
莉犬の声にハッとする
"2人とも"その一言に引っかかる
"2人とも"と、言うのは俺となーくんの事だったらしい。
なーくんも…気づいたのか?そう思いながらまた食べる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あなた視点
食べ終えたみんなを見て私は部屋に戻った
そんなことを考えていると私は睡魔に襲われた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ころん視点
僕は…あの子が苦手だった
無表情で愛想がなくて…おまけに僕が最初に狙われた。
そして彼女の目には憎しみと悲しみと「生きたい」と言う強い意思。
そんな苦手意識も僕はもう忘れてしまった
だって…彼女が作ったカレーは…
僕は彼女の部屋に入った
彼女は寝ているようだ
眠たそうな表情をしながら敬語で答える
沈黙が続く
遠回しに聞くのが嫌いな僕は単刀直入に聞く
一瞬驚いた表情をした彼女だがすぐに真顔になる
冷たく発する
素直に言うことを聞く彼女に感心する
それから彼女は話し始める
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。