あなた 「Black world……ですか…。」
いやぁぁああ!Black worldなんてかっこいい響き!!
そんな所に私が入っていいの?!!
悪い事をする所って言うのは知ってるけど……
あなた 「は、入ってみたいです………!」
私も安室さん達のようにスパイ側として入ったら大丈夫だよね…!
ベルモット 「決まりね。じゃあ、貴方のコードネームを決めましょ。 私の “ベルモット”の様なお酒の名前ね。」
あなた 「私まだお酒飲めないので名前とかよく分からないんですけど………。」
いっそオレンジジュースとかでも良いんじゃないか…………
ベルモットは一瞬悩む素振りを見せるが、にやりと片頬を上げると
ベルモット 「 エル なんてどうかしら?」
あなた 「 エル……? そんなお酒があるんですか?」
普通にアルファベットのエルかと思った…笑
ベルモット 「えぇ。 エルはスペイン語で “悪魔” って意味で真っ赤なカクテルがまるで悪魔の血のように見える事からこの名前で呼ばれるようになったらしいわ。それでも味は爽やかな味っていうギャップがあるお酒。
貴方も見た目はとても明るくて爽やかなのに何か裏があるように見える。ぴったりの名前だと思うわ。」
ベルモットは微笑む。
私、そう思われたの?裏がある?!
まあ、そうなんだけど………………。
あなた 「凄いですね……。じゃあそれでよろしくお願いします。」
ベルモット 「これからはコードネームで呼び合うことね。」
あなた 「分かりました、ベルモット…!」
その後、私とベルモットは連絡先を交換して別れた。
ひゃぁぁぁぁぁぁああああああああ!!
まだ心臓がばくばくしてる。
殺されるかと思った………………。
とりあえず、黒の組織に潜入成功って事で!
周りを見ると、結構暗くなっていた。
やばっ、蘭ちゃんのとこ行かなきゃ。
私は路地裏を出て、急いで毛利探偵事務所へと向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!