そう言って◯◯は帰って行った
その姿も見えなくなり、僕も家へと帰り始める
途端にさっきまで忘れていた冬の寒さを一気に感じた
それでも手には◯◯から貰ったカイロがしっかりと握られている
この場に微かに残る柑橘系のいい香り
きっと◯◯の香水だ
そんな事を考えながらゆっくり歩いているとスマホに着信が!
◯◯っ!?と思って慌てて見たら
どうやらあの後ちゃんと家に着いたか確認の電話をしてきたらしい
でも僕はというと、、、
実はさっきまで可愛い◯◯とお話してた♡なんて言えないけど!
それでも僕の機嫌の良さが伝わったらしい
いい事でもあったでしょ!ってツッコまれたㅋㅋㅋ
声だけで分かるなんてさすが親友!
だって今ジミナに言ったら◯◯に興味を持っちゃうかもしれないから!
僕だけの◯◯なんだから!と彼氏でもないのに思ってしまう
本当に今日の僕はおかしい
あのたった一瞬で彼女の虜になってしまった
頭の中は常に◯◯の事でいっぱいいっぱい
どうやら僕は生まれて初めて天使に一目惚れしちゃったみたい
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。