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僕は、あなたが誘拐されそうになる所を目の前で見た。
それなのに…助けられなかった。
人通りが多かったから、あなたは助かった。
その時、あなたは泣いていた。
怖かっただろう。辛かっただろう。
あの時、1歩も踏み出すことが出来なかった。
次の日。悲劇は起こる。
あなたが記憶喪失になったそうだ。
理由は高熱で倒れてしまい、意識が朦朧としていて 目が覚めたら記憶がなかったそうです。
1部の特定なことは覚えているそうですけど。
『…"僕達"の思い出は残っていますか。
…あの時、僕が貴女を助けられたら。』
……
僕はあなたに会いに行ってみたけれど、やはり誰かわからないと言っていた。
…誘拐されそうになった時に助けられなかった。
高熱にも気が付かなかった。
一昨日までたくさん笑っていたのに。
…僕が助けたかった。
いつもいつも助けられてばかりだ。
貴女には。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。