天使が寒さに震えてる頃・・・・。渉は改めて、3人に確認した。あなたへの気持ちを・・・・。
そりゃそうだ。現にそれが判明したのは、いわば思春期になってからだった。
あの時はお互いが、まさか同じ人を好きになっているなんて夢にも思わなかった。そのせいで何度も衝突し、喧嘩したりといったことが繰り返されていた。そのせいで危うく全員の関係が崩れそうになるといった危機もあった。
だか・・・・・・その時のあなたの悲しそうな……泣きそうな・・・・心配した表情を見て4人はやっと気づいた。
ー自分たちはいったい何をやっているんだー
ー何をあなたに悲しそうな表情をさせているんだー
ーその原因を作っているのは自分達じゃないかー
ーこのままじゃいけないー
ーもう、あなたに悲しい表情をさせてはいけない。ー
ーこの関係から一歩進もうじゃないかー
そして、4人は長い間話し合い、考えた結果、クリスマスにあなたに4人全員で「好き」って伝えよう、ということになった。
さて、想いを伝えるには、渉の家ではだめだ。ちゃんとした決戦の地に向かわなければ。
いつになく真剣な表情の4人にさすがのあなたも首をかしげた。
4人はあなたとともにイルミネーション会場に向かった。
それぞれ、あなたに対する「好き」の気持ちを込めて……。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。